金城津奈子(きんじょう・つなこ/38)さんは6歳の娘を持つ母親ながら、2022年のオールジャパンマスターズ・ビキニフィットネス4位入賞、同年のジャパンオープン・フィットモデル2位と、日本でもトップの成績を誇る選手だ。そんな金城さんは、危険なダイエットで20kgも体重を落とした過去があるという。
――どのような経緯で、20kgものダイエットを?
「約8年前、妊娠中に20kgほど太ってしまいました。その後ダイエットを開始したのですが、相当無茶なやり方で(笑)、逆に不健康な身体になってしまいました」
――どんな無茶をされたのですか?
「基本的に飲み物とお菓子だけで生活していました(笑)。育児中の疲労で食べる事をつい忘れてしまうこともしばしば。『食べる』ということを思い出した時にご飯を食べる、という感じでした」
――それは確かに、逆に不健康になります!
「数字だけ見ると、妊娠中に増えた20kgは落ちて、さらにそこから3,4㎏は落ちたと思います。その時の身体は、細いけど見た目は健康的とは言えず、やつれた雰囲気でした」
――その時はトレーニングはされてなかったのですか?
「トレーニングを始めたのは、その24kg近く落ちた後です。自分の身体や雰囲気を見て『これではダメだ』と思い、自宅での軽いトレーニングを開始しました。
――その時はどのようなトレーニングをされていましたか?
「YouTubeなどの動画配信をされている方のトレーニング動画を見て、自重や軽いおもりを使ってのトレーニング、ウォーキングなどの有酸素運動をしました。初めてからは見た目も変化し、さらに精神的にも良い変化が起こってきました」
――精神的な変化とは、具体的には?
「トレーニングをすると、自然にご飯が食べられるようになったり、夜にぐっすり眠れるようになったりしました。やればやるだけ見た目も変化してくるのでトレーニングが楽しくなり、少しずつですが自分に自信を持てるようになっていきました」
――そこから、大会で日本トップクラスの成績を収めるまでに至りました。
「自宅でずっと行っていたのですが、ある時、勇気を振り絞って近所のパーソナルトレーニングジムに通い始めました。その時に初めてJBBFの大会の存在を知ったんです。興味が湧いたのですが、『何も知らない未知の世界に踏み出していいのかな』という不安な気持ちはありました。ですがそこでも勇気を振り絞って出場を決意し、ちょうど3年前の京都オープンに初挑戦しました。結果はフィットモデル優勝、ビキニで4位という結果を残すことができました」
――そこから今の活躍に至るわけですね。最後に、危険なダイエットの経験がある金城さんから、そのようなダイエットの危険性についてのアドバイスはありますか?
「食べない極端なダイエットは、もちろん体重は落ちるかもしれませんが、私の場合は見た目がシワシワでかなり老けこみました。お肌の張りもなくなり、肌質も乾燥してしまいます。免疫力もかなり下がるので、体調が思わしくない日々が続いていました。危険なダイエットをするとそんな状態になるので、たくさん食べて、運動して健康的な身体でいることが一番の幸せだと今は思っています。しっかり食べて動いた方が健康にいいと思います!」
取材:FITNESSLOVE編集部 撮影:中島康介