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"QRコード"のようなボコボコ背中で優勝。勝利の鍵は「愛の鞭」と「クラシックバレエ」

伊藤佳織選手7月23日(日)に行われた、『JBBF愛知県フィットネス選手権大会2023』で新設となったボディフィットネス。このカテゴリーの163cm以下級にて、伊藤佳織(いとう・かおり/52)選手が1位の快挙を遂げた。会場からは「ダントツ!」「背中すごい!」の歓声が響いていた。

【写真】伊藤佳織選手のQRコードのようなボコボコ背中

伊藤選手は愛知ビキニ2021(同身長級)の優勝者である。周囲を驚かせた転向であったが、本人は苦悩の末の決断だった。
「2年前の優勝のあと、東海ビキニ、オールジャパンと結果が振るわず、とても落ち込みました」

「ビキニとしては『身体がハードでドライすぎる』というフィードバックを受け、また、自分ももっと筋肉をつけたいという気持ちがありました。元々、求めていた理想像が違うんだ、ということに気づきました」

転向を決めてからの変化は早い。所属ジム「エクサイズ」の名トレーナー、柏木氏の指導のもと、10キロもの増量を伴うトレーニング強化が行われた。
「元々キツかった下半身トレの強度がさらに上がり、お尻と背中に加えて、肩の強化もみっちりとご指導いただきました」

「また、『柔軟性』も大変重要視されました。柏木先生の指導には、前半に“ストレッチ”という名のトレーニングがあります。硬い身体には美しい筋肉はつかないという理念で、実感としても結果としても、本当にそのとおりだと思います」

同時に、交流のあったクラシックバレエの師を訪ねた。
「ジャンルは全く違いますが、ステージ上での表現力や体幹の安定において、バレエは学ぶべき要素がたくさんありました」

こうして一皮剥けた成長は、彼女を表彰台のトップへと押し上げた。
「舞台に出る前は震えるほど緊張して心配されました。でも出た瞬間、スッと気負いが消えました。ずっとやってきたことの自負と、柏木先生のご指導に報いたい一心が、後押ししてくれました。先生無しでは、競技人生を語れないほど感謝しています」

次回の挑戦は、8月5日(土)の東海選手権。さらなる躍進が期待される新星の登場である。

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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

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