「人生ではじめての大会なんですが、本当に緊張してしまって40%も成果を出せなかったという気持ちで、ステージを終えた後は正直がっくりしてしまいました。それでも最終審査まで行けたということは、とても励みになりました」
昨今、非常にボディメイクコンテストへの参加者が多くなっている。角谷洋子(かくや・ようこ/50)さんもその一人である。先日行われた『ベストボディ・ジャパン2023静岡大会』にてミス・ベストボディ部門クイーンクラス(50〜59歳の部)で見事なプロポーションを披露し、初出場でファイナリストとなった角谷さんは、大会出場の経緯をこう語った。
「実は3年前までは、今より13kg太っていました。ウォーキングでダイエットしているときにトレーナーをしている娘から『ジムに行って筋トレするといいよ』と言われ、また、娘の恋人がベストボディ・ジャパンに出場していることで、大会にも興味がわきました」
「あとは、トレーニングをするなら自己満足だけじゃなく、競技歴の長い方から"皆の目に触れて順位をつけられるという機会はすごくいいモチベーションになるよ"と言ってもらったのもきっかけです。実際、出てみて本当に間違いなかったです」
美しいくびれが特長的な角谷さんだが、下腹部の脂肪は最後まで課題だったという。
「皮下脂肪がたまりやすい箇所は、姿勢が悪いからなるのだということを大会前のポージング指導で指摘されました。私は、“猫背、反り腰、身体が硬い”というボディメイクには致命的な状態だったようです」
「なので、筋トレや食事を管理したのは勿論ですが、ストレッチをとても頑張りました。あとはポージング、身体をキレイに見せる意識を客観的に評価される形で学べたのも出場してよかったと思うポイントですね」
普段の仕事や家事との両立については、同居している母との二人三脚でやってこれたことが大きいという。
「私は不動産賃貸業に就いていて、仕事を終えてジムに通うと帰宅が8時半は超えてしまいます。なので、家事は母が全面的にサポートしてくれたおかげだと感謝しています」
ボディメイクをしている人、これから始めたい人に対して、大会出場はとても良い機会になると伝えたいと語る。
「日常とは全くちがう華やかな別世界に立つために、努力の試行錯誤や具体的な指導を受ける。これは素晴らしい刺激になります。私のように、何歳から始めたとしてもステージに立つことはできる。ずっと、人に見せられる身体であり続けたいという気持ちが強まります」
将来的な理想は、大ファンである女性専用パーソナルジム経営者であり、登録者15万人を超えるYouTuberであるMiyakoさんのように、エイジレスな美しいボディを目指したいという。マシンの使い方すらわからなかった頃からの心の師であり、目標としていると語った。
「今後も、一年に一度は必ず大会に出たいと思っています。そうすることで、自分をより洗練していきたい」
50歳からの初挑戦、そして、これからも舞台に立ち続けると決意を見せる角谷さんを、今後も応援し続けていきたい。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代