堂前勇太さん

コンテスト mens

飽き性で何をしても続かなかった男がオーバーオール優勝!腹筋の見事な造形の完成度がすごい

堂前勇太さん「信じられないです。実感がないままこの数日を過ごしました。ずっとふわふわして、夢でも見ていたかのような感覚です」

9月10日(日)、愛知県一宮市で催された「サマー・スタイル・アワード(以下、サマスタ)東海帝王」スポーツモデル部門ショートクラス(170.0cm以下)、そして、オーバーオール(部門総合)で優勝し、プロカードを手にした堂前勇太(どうまえ・ゆうた/34)さんは、大会後のインタビューにまだ動揺が窺える声でそう答えた。

【写真】堂前勇太さんのバキバキに絞られた彫刻のような肉体美

堂前さんは競技歴2年目、初のサマスタ挑戦である。昨年は惜しくも上位入賞とはならなかったものの、今年に先だって行われた他団体でも優勝するなど、大躍進の年となった。

「昨年は『脚の強さに比べて上半身が弱い』というフィードバックをもらい、自分でも自覚があったので、とにかく上半身の強化とトータルバランス、また筋量の不安を絞りでカバーしようと励みました」

ただ、まだポージングも未熟筋量も少なく、とにかく自信がなく不安ばかりだったので、驚きが優っていますもっと厚みもあるべきだったと思う。来年に向けて背中を中心として厚みを増やしていきたいです

実際には、均整の取れたアウトラインとVシェイプ、特に腹部の細かな筋肉の造形まで絞られたカットなど、スポーツモデルとして完成度の高いボディを披露したゆえの成績であるが、堂前さんは終始、冷静に自身の不足部分に目を向けていた。

「ボディメイクを始めたのは、会社の福利厚生にジムがあってなんとなく通ったのがきっかけです。そこで出会ったパーソナルトレーナーの方に声をかけてもらったことでどんどん筋トレにハマりました。そして大会の存在を知り観戦に行った先で、一人の出場者のファンになりました」

「今回、オーバーオールで競い合った竹内謙治さんです。僕はかなり田舎に住んでいるんですが、竹内選手に会いたくて車で2時間かけて一昨年の『サマスタ東海帝王』に行き、連絡先を交換してもらいました。そこで、自分もいつか出てみたいと伝えたら、『いつか出たいじゃダメ。すぐにチャレンジするべき』と言われて、翌年には大会にデビューしましたそしてそれから今大会に向けて二人三脚で身体作りに取り組んできました

元々は無趣味で、仕事以外に特に熱を入れる物事もなく、飽き性で何をしても続かなかったが、「なぜか筋トレだけはハマった」と語る。今後の目標について、やはりプロとしての活躍に向かっていくのか、という質問に対し意外な答えが返った。

「あまり、プロで何位になりたいとかはないです。それより、僕の住んでいる地域はフィットネス人口が少なく、競技や大会自体の知名度もほとんどありません。それが、自分が取り組んでいくなかで、知り合いがボディメイクに興味を持ったり、『自分もやってみようかな』という声が増えて、実際にどんどん輪が広がりつつあります」

「自身の出場や活躍を通して、まず競技に関心をもってもらい、さらに輪を広めていきたい。結果にこだわるとしたらそのためです。それよりも、何らかの感動を自分の姿に感じてもらえて、興味や興奮など影響を与えられるような存在になって、皆にもこの世界の楽しさを感じて欲しい」

「フィットネスそのものの推進という目標のための個人の成績」という実に清涼感のある回答であった。「喋るのが苦手で、あまり上手に伝えられなくて」と断りを入れる堂前さんであったが、静かな声の奥から十二分に燃える熱意と覚悟が伝わった。

確固たる決意を秘めた人の言葉は、それが技術としてたどたどしくとも、必ず相手に伝わる。その真摯でひたむきな姿勢が、彼の成績を作ったのだと感じた。

今後、堂前さんがどのように活躍していくのかはわからない。しかし、その率直で一路な生き方は多くの人に影響を与えていくと確信する。そして、かつて彼がそうであったように、堂前さんに憧れてステージに立つことであろう。一途な情熱は連鎖する。結果よりも生き様によって人は真に感動し、新たな志の芽を生むのだ。

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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

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佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手

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