今週は、生活習慣を見直すきっかけとなる「代謝アップ」についてご紹介していきます。
人は、「代謝」を繰り返しながら熱を生み出し、必要なエネルギーを得て活動を続けています。代謝が高ければ、日々の活動を通じて多くのエネルギーを消費できるので、余分なカロリーが体脂肪として蓄積することもなくなります。 運動習慣がある人もいれば、ほとんど運動をしない人もいると思いますが、生活タイプに合わせて代謝を上げるにはどうすればいいのでしょうか?
「代謝」とは
基礎代謝
一般的には寝ているときの代謝を指し、全体の70%を占めると言われています。
基礎代謝は筋肉量に比例するので、筋肉を発達させている人ほど、何もしていなくてもより多くのエネルギーを消費する、つまり、それだけ太りにくいということになります。
食事誘導性代謝
これは食事をした際に、咀嚼し、消化し、吸収する過程で生じる代謝で、全体の10%を占めます。
ダイエット時は、摂取カロリーを抑える一方で、食事にともなう代謝も同時に抑えてしまいがちなので注意が必要です。
生活活動代謝
日常生活にともなう全ての代謝を指し、全体の20%を占めています。
歩いたり、階段を登ったり、ジムでのトレーニングはここに含まれます。「生活活動代謝」は、単にエネルギーを消費するだけでなく、活動を通じて筋肉の発達を促すことができます。20%というと少なく感じるかもしれませんが、長期的に見ると、全体の代謝アップに大きく関わってくることが分かります。
いかがでしょう? こうして見ると、何もしていないときの「基礎代謝」の割合が意外に高いですよね。そして、通常の“シェイプアップに反する行為”と考えられている食事が、実は“シェイプアップに貢献するもの”であることが分かります。
代謝アップのポイントは“内臓ケア”
太りにくい体質をつくるには、筋肉量を増やして「基礎代謝」を上げていくのが基本。しかし、暑い夏は食欲をなくしてしまいがちです。「食事誘導性熱代謝」が下がり、栄養バランスも崩れ、トレーニングの強度も下がってしまいます。そうなれば、筋肉の量を増やし基礎代謝を上げるどころではありません。
夏場も元気に代謝を上げていくためには、内臓のケアが必要です。夏バテかなと感じたら、胃腸に負担をかけないものを選んで食べましょう。冷麦やざるそばならサラっと食べられます。ただし、それだけではどうしても炭水化物過多になるので、タンパク質、ビタミン・ミネラルを補う工夫をしてください。運動時には、冷たいスポーツドリンクを薄めて飲むことで、熱を冷まし、素早く水分を吸収することができます。水分はのどが渇いてからではなく、意識してこまめに飲むようにします。そうすることで熱中症を未然に防ぎ、代謝を上げることもできます。
これらを念頭に、生活のタイプに合わせた代謝アップに取り組んでください。
次回から、皆さんのタイプに応じた代謝アップの方法を解説していきます。
教えてくれたのは… 桑原 弘樹(くわばら ひろき)
桑原塾 主宰。
スポーツサプリメント『パワープロダクション』の産みの親。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&トレーナー協会)PDA。
武藤敬司氏率いるW-1(レッスルワン)コンディショニングコーチ。
国内外のトップアスリートに対して独自のコンディショニング指導を行い、各種スポーツ誌への執筆や講演会を実施するなど多方面にわたって活動中。
文 Masayuki Saitoh
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