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昨年度王者・角田信朗を破ってボディビル60歳以上級日本一に!昨年20年ぶりに大会復帰、目標は世界大会出場

髙橋一彦選手「私はこれまで怪我が多くて、4回手術をしているんです。腰のヘルニアで2回、そして肩と肘を1回ずつ」

8月27日に香川県高松市で開催された、男子ボディビル日本マスターズ選手権大会。40歳以上の選手たちが各階級で優勝を争う、年齢別の日本一決定戦である。もっとも若いクラスは40歳以上。最年長クラスは、なんと85歳以上級。

なかでも激戦区となったのが、元K-1ファイターで昨年2022年には世界マスターズ選手権5位になった角田信朗選手も参戦した60歳以上級。そこで優勝をさらったのが、今回が日本タイトル初挑戦の髙橋一彦(たかはし・かずひこ/60)選手だ。

【写真】60歳以上級の髙橋一彦選手、林勇宇選手、角田信朗選手のポージング

かつて髙橋選手は関東のボディビル大会を中心に活躍。関東大会で3位になったのを機に日本選手権大会への出場を狙うも、そのタイミングで腰を負傷。トレーニングから離れざるをえなくなった。

「そこでモチベーションが下がって、トレーニングに復帰するまでにかなりの時間がかかったんです。整形外科の先生からは5年以内に再発しなければ大丈夫だと言われたので、その間はトレーニングを休みました。しかし5年後に再発してしまい、そこからさらに5年間、休むことになりました。だから、合計で10年間、何もしていない時期がありました」

そこから少しずつトレーニングを再開し、昨年2022年に20年ぶりにボディビルコンテストに復帰。そして今年は東日本マスターズ選手権60歳以上級&オーバーオール優勝を皮切りに、東日本クラス別選手権75㎏超級優勝、関東クラス別選手権75kg超級2位、関東選手権マスターズ60歳以上級優勝。その勢いのまま日本マスターズ選手権に乗り込み、60歳以上級を制覇。60歳から85歳以上級の各優勝者と争うオーバーオール戦ではわずか1ポイント差で2位となった。

「世界大会に出場するというのが、今年の最終目標でした。60歳以上級で優勝できたら、オーバーオールでも勝てると思っていたのですが……」

世界大会への代表候補の選考を兼ねて行われた日本マスターズ選手権。世界大会出場の夢は、来年にお預けとなった。60歳での再挑戦。青春の続きは、まだ始まったばかり。

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取材:藤本かずまさ 撮影:中島康介

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