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「大学に通えて筋トレができる環境は当たり前じゃない」学生生活とメンズフィジークを両立するなかで伝えたい親と仲間への感謝

新垣日向選手全日本学生メンズフィジーク選手権、全日本関東学生メンズフィジーク選手権で一際目を引いたのが、身長182cmで端正な顔立ちの新垣日向(あらかき・ひゅうが)さん。沖縄出身で東海大学に通う2年生だ。学生ならではの苦悩を抱える中で大会のステージに立てた喜びを噛み締める新垣さんに思いを語ってもらった。

【写真】新垣さんの見事な逆三角形

新垣さんは今年は思うように時間が取れない日々が続き、ケガも重なってしまい大会出場を諦めようと思ったこともあったと振り返る。

「今年は大学2年になり、時間が思うように取れず、減量が中途半端になってしまいました。オフに12~13kg増やしてしまったためキツい減量で、そこにケガが重なってしまい、大会出場を辞めてしまうか迷った時期もありました」

しかし、メンズフィジーク日本一を掲げ、見事達成した東海大学ボディビル部の仲間たちが、新垣さんをステージに立たせた。

「仲間たちが支えてくれたことで、学生大会に絶対出るという決意が固まりました。そのおかげで何とかステージに立てて、部員のみんなには感謝しています」

結果は全日本学生メンズフィジーク選手権176cm超級で6位と奮わなかったことへの悔しさを言葉に滲ませた新垣さんだったが、同時に出場したことで得たものの大きさを実感していた。

「思うように絞れなかったけど、出場して本当に良かったと心から思っています。総合的に見て失敗のシーズンとなってしまいましたが、それでもそこから学ぶことがたくさんありました。失敗しまくっても全然いいんだ、来年につなげることができたらそれがいいんだ、出場しなかったらこう考えることすらなかったと思います」

そして、学生生活を続けながらボディビル競技をすることに沖縄に暮らす親への感謝の思いを続けた。

「僕は沖縄から来ていて親に学費を払ってもらっています。僕よりも親の方が大変なはずです。弱音を吐いてしまうときもあるけれど、学校に通わせてくれてトレーニングをさせてもらっているこの環境は当たり前のことじゃないんだな、と常に思って暮らしています。応援してくれたり弱音を受け止めてくれる家族と仲間がいる、これはとてもありがたいことだと思います」

まだ大学2年生、これからが楽しみな新垣さん。

「来年、必ず順位を上げてみせます。将来はトレーニングを続けられる仕事に就きたいのですが、まだ色々と思案中なので、そういったことも含めて学生のうちに多くの経験をしっかり積んでいきます」

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取材・撮影:塚本萌子 構成:FITNESS LOVE編集部

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