コンテスト womens

57歳・パンコンシェルジュが健康的なスリムボディでグランプリ!「大会に向けて」という特別な行為はしない

西村弘美さん10月14日(土)、浜松市浜北文化センターにてベストボディ・ジャパンが主催するモデル・ジャパン浜松大会が開かれ、西村弘美(にしむら・ひろみ/57)さんがミス・モデルジャパン部門クイーンクラス(50〜59歳)にて優勝した。

【写真】西村弘美さんの健康的なスリムボディ

「私はモデル部門としてはとても身長が低く(150cm台)、160cm・170cmもザラにいるこういった大会では異色ですので、それでもこういう結果を出せたことはとても嬉しく思います。元々、運動歴も全くなく、文化系育ちで人と競ったことも、ましてやこの歳で『選手』と呼ばれることになることも想像もしていませんでしたが、ボディメイクはいつから始めても遅くない、諦める必要はない、という皆様の一つの希望になればと思います」

西村さんは出場歴3年目、各地での優勝、日本大会でもトップ10入りの経験があるが、「私は大会に向けてのトレーニングはしていない。すべて日頃の生活習慣」と語る。

「美しく歳を重ねていきたい、という思いでジムに通っているなかで友人に誘われて大会を知り出場した流れです。といっても、ジムに行くのは週一です。毎日していることといえばヨガと、『一水空(いっすいくう)』という中国清王朝に伝わる養生法と宮廷武術を合わせた健康メソッドです」

「これらは2つとも非常にゆっくりとした動きを行うことで身体の弱点、筋肉や関節の硬軟が非常にあらわになり、また、自身の心とも深く向き合う時間です。持論ですが、軸がしっかりとできていない上にいくらハードなトレーニングを重ねても美しい筋肉はつかないし、私たちの世代は逆に“歪み”、“疲れ”、“やつれる”といった結果になると思っています。上辺を作るのではなく、芯を整えることが美しさを保つには必要です」

ボディメイク同様、食事に対しても同じく「大会に向けて」という特別な行為はしないという。

「私は高校時代から体重が変わっていないんですね。それは体質ではなくて、食事の嗜好にあると思います。いわゆるジャンクフードや化学調味料の多い加工食品が好きではなく、普段の食事も素材の味が好きです。『面倒じゃない?』とよく聞かれるんですが、素材の味を生かす、心を込めて手間隙かけたお料理こそが身体を作ります。お料理もボディメイクも手抜きや近道では良い結果は伴わないのではないでしょうか?普段そういう食事をしていれば、たまにお付き合いでイレギュラーな食事をしたとしても全く何の影響もないですよ。特定の食品を抜いたりなどもしません」

普段の平日は調理師、パンコンシェルジュとして働く西村さんは、試食としてパンをよく食べるが、特にそれで身体に変化が起こることもないという。また、大会前日には“ゲンかつぎ”でカツ丼を食べて周囲を驚かせたと笑った。

「あえて減量したことも、自分に厳しいトレーニングルールを課すこともしません。そういうのは辛いし、続かないです。強いて言うなら毎日歩く姿勢を正す、背筋を伸ばし、腹筋を使って、後ろ足でちゃんと地面を蹴って進むとか、猫背でスマホをしないとか、ナチュラルな筋肉であればそれで充分つきます。正しい立ち姿や、身体に不具合が出たときの違和感をそのままにせずちゃんと調べて改善するなどのほうが大切かなと」

大会には、そういった日々の経過を見るために出場を続けているのだという。

「結果ではなく、今現在自分のやっていることがどの程度あらわれているのかを知る機会として大会を見ています。なので、順位の一喜一憂も楽しんでいますし、それがストレスや競争心になって張り詰めるという状態にもならない。あくまで、そのときの結果はこうなんだなと受け入れるだけです」

「それでも大会に出ることはとても意味があって、『頑張っている人のパワー』や『美しくあろうとする人のエネルギー』をたくさん浴びることですごくモチベーションになります。そしてまた普段の、普通の“健康的な美を保つ”という意識を継続しています。ボディメイクも大会もとても楽しんでやっていますし、これからもそうしていきます」

最後に、ダイエットに悩む方へのアドバイスを聞いた。

「まず、一瞬ラクして結果を出す方法には飛びつかない、というのが大事です。“○○だけ食べる”、“○○すれば痩せる”なんてあり得ません。日々の積み重ねでしか身体は作られないし、『これをやれば絶対』なんて普遍的な方法なんて存在しないと思います。まずは自分の心身と向き合って、知ることが大切だと私は自分の経験から思います」

次ページ:西村弘美さんの健康的なスリムボディ

取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

次のページへ >


-コンテスト, womens
-,