10月21日(土)、横須賀市文化会館にて『ベストボディ・ジャパン2023ジャンル別&職業別大会』が開催され、佐藤俊郎(さとう・としろう/28)さんがミスター・ベストボディ・ドクター部門で見事グランプリに輝いた。佐藤さんは、筋トレを継続できない自分を変えるため、また医者として患者さんに「健康の大切さ」を体現し、伝えるためにコンテスト出場を決意した。
【写真】「ミスター医者」佐藤さんが多忙な中作り上げた逆三ボディ
普段は内科医として多くの患者と向き合いながら、大学病院や診療所など多様な診療の場でプライマリ・ケアの観点から包括的な医療を届けている佐藤さん。当初は息抜きの一つとして筋トレを始めたというが、なぜコンテスト出場を目指すようになったのだろうか。
「筋トレを始めた当初は仕事の忙しさを言い訳に、継続して取り組んでいたとは言えない状態でした。しかし、そんな自分を変えたいという思いが強くなり、コンテストという大きな目標を掲げる決意をしたんです。また、医師としてもまずは自分が健康的な肉体を作り上げ、患者さんへ健康の大切さを体現して伝えたいと思うようになったのもコンテスト出場を目指す大きなきっかけとなりました」
昨年開催された同大会では準グランプリと悔しい結果となった佐藤さん。リベンジを誓った今大会では背中を強化し、男らしく逆三角形となるような身体作りに励んできたという。
「頻度と重量を増やすことはもちろん、昨年と大きく変わったのは効かせ方です。筋トレを継続することで狙った部位へダイレクトに効かせるコントロールが出来るようになりました。また、元々苦手意識のあった肩トレも後背部を鍛えることで強化され、今では自信のある部位となりました」
多忙な中、パーソナルも活用しつつ、食事(自炊)やトレーニングメニューを徹底的に管理してきた佐藤さん。無事にコンテストまで走り切った彼の口からは、筋トレへの熱い想いが溢れた。
「トレーニングはまだ見ぬ新しい自分に出会える素晴らしいものだと思います。辛い練習が待っている中では、どうしてもジムに行くのが億劫に感じてしまうことも正直ありました。しかし、それでも一歩踏み出すことをやめなければ、必ず新しい発見があるんです」
鍛え上げられた肉体は患者さんとのコミュニケーションのきっかけにもなっているという。
「おかげさまで、患者さんから何かスポーツをやっているのか聞かれることも多くなりましたが、このコミュニケーションが患者さんとの距離が縮まるきっかけになってくれています。コミュニケーションは包括的な医療を提供する大切な要素の一つにもなるので、トレーニングをやっていて良かったと改めて感じています」
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取材:池田光咲 撮影:舟橋賢