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「最近お尻が垂れてきたね」夫の一言で奮起!45歳がボディビルダー並みのメニューで日本大会総合優勝を狙う

「ずっと主婦業をしてきて、40歳になる前に『何か目標を持ちたい。このまま平凡に人生を過ごしていくよりは何かに挑戦してみたい』と思いました。ちょうどその頃、主人に『お尻が垂れてきた』と指摘されたこともあり、ボディメイクの世界に足を踏み入れました。その頃の私は人前に立つのも苦手で、華奢で平坦な寸胴体型。なので、周りにボディコンテストに出ると言った時は、驚かれたし笑われましたね」

【写真】居本梢さんのスレンダーな肢体(2021年SBC日本大会)

スレンダーな肢体に引き締まった筋肉をまとい、真っ直ぐに伸びた美脚でステージを優雅に歩く姿からは想像のできない“ボディメイク一歩目”を語る、居本梢(いもと・こずえ/45)さん。きたる12月10日(日)、埼玉県三郷市文化会館にて行われる『Super Body Contest 2023 FINAL』に、今年も全国予選を勝ち抜いた精鋭が集う。

その中の一人、居本さんは2019年より地元の福岡大会を4連覇、2021年はFINALのSBC部門MONARCH(40〜49歳)クラス優勝を勝ち獲った経歴を持ち、今年は部門全年齢での総合優勝(Champion of the show)も期待される存在だ。

「学生時代は体育科に所属していて、800m走者だったこともあり身体を動かすことは元々好きでした。ただ、ボディメイクのためのトレーニングというものを全く知らなくて、出場初年度すらジムに行ったこともなく、有酸素運動と自宅で1キロダンベルや自重で、動画の見よう見まねをやるくらいでした。結果、FINALまでは勝ち進んだものの入賞からは外れるという悔しい思いをしました」

「フィードバックは『筋肉が足りない』。そのときに、やはり筋肉がなくては健康的な美しい身体にはなれないのだとわかりました。ジムのマシンでしっかりトレーニングをしたほうがいいと言われ、大会直後にジムに入会しました」

その後、居本さんのトレーニング生活は一変する。入会したのは筋肉のメッカ、ゴールドジム。“勝てる筋肉をつけたい”というオーダーに差し出されたメニューがこれだ。

背中/ラットプルダウン(2種)、デッドリフト、ロープーリー、ベントオーバーロウ、45度エクステンション、ダンベルプルオーバー

肩・胸/ベンチプレス、スミスインクラインプレス、ダンベルフライ、ペックフライ、ショルダープレス、ダンベルサイドレイズ、マシンサイドレイズ、リバースフライ、ライイングリアレイズ

下半身(前)・腹/スクワット、レッグプレス、レッグエクテンション、カーフレイズ、ロシアンツイスト、アブローラー、アブドミナルクランチ

下半身(後)・腹/ブルガリアンスクワット、ヒップスラスト、レッグカール(2種)、デッドリフト、レッグレイズ、アブドミナルクランチ

宅トレから突然のボディビルダー並のメニュー。所要時間は2時間を超える。しかし、居本さんはすんなりとそれを受け入れ、その日から週4日休むことなく筋トレに励み、時間があけば有酸素とピラティスにもあてた。実質、週に5日はトレーニングをし続けている。何故そこまでやれるのか、という質問に「ハードだと気づかなかった」と屈託なく笑った。

「色んな人に凄いことやってるね、と言われるまで気づきませんでした(笑)。何も分からなかったので、『そうか、これをやれば勝てるんだ』という思いしかありませんでした。勝てるならやろうと。実際に身体がどんどん変わって、2021年にはFINALで優勝という結果を出すことができましたし、大会をきっかけにトレーナーとして就職してからは、限られた時間を自分にあてることができるトレーニングの時間に幸せを感じるくらいです。楽しみながらやっています」

「私は食べるのが大好きでオフの期間は食事管理を全くしないのですが、それでも大会直前と5kgしか体重が変わらないんです。食べるのは絶対に我慢したくないので、食べた分は動くというスタイルに、このハードさがちょうど合っているのかなと思っています」

居本さんは、今年は念願の総合優勝を目指したいと意気込みを見せた上で、今後の展望を語った。

「30代のころより、40代になってからのほうが『綺麗』と言われることが増えました。自身でも、毎年身体が進化していくのがわかります。ずっと、『今が自分史上で一番綺麗』を更新し続けるために、これからも日々変わらず楽しく頑張っていきたいと思います」

次ページ:居本梢さんのスレンダーな肢体(2021年SBC日本大会)

取材:にしかわ花 撮影:中原義史

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