「中学校からずっとぽっちゃり体型で、社会人でデスクワークに就いてから一気に肥満が加速して入社して1年で13kg太りました。そのころは揚げ物やお菓子ばかり食べていました。体調も常に良くなくて、腰痛もひどくて、これは何とかしなくては……とダイエットを決意しました」
気づけば155cmで64kg、体脂肪率は35%となっていた舞(まい/31)さんのボディメイクはこうして幕を開けた。
ボディメイク第一歩目はリングフィット
「最初は楽しくできる運動をということで、自宅でリングフィット(※)を始めました。同時にケトジェニックでの食事管理をして、2カ月で4kg痩せたんです。それで“運動と食事”の効果を実感して、24時間ジムに通い始めました。トレーニングについては何も分からなかったのですが、とにかくやってみて覚えていきました。週に4~5日通うようになって、動くためのエネルギーの不足を感じて、この頃からローファットに切り替えました」
※任天堂のフィットネスゲーム
筋肉美への目覚め
「ボディメイクを始める前から好きでよく足を運んでいたALL OUT(オールアウト)というマッチョの方たちが行っていた筋肉イベントの影響もあるんですが、自分自身の身体もどんどん変わっていくのに感動してさらに筋肉の美しさにのめり込み、ボディビルダーの方が多数在籍するジムにもかけもちで通うようになりました。そこでフリーウエイトを指導してもらい、BIG3など高負荷なトレーニングを覚えていきました」
「こんなに食べていいの?」バルクアップで女子フィジークに挑戦
「51kgになったころには大会に出てみたいという気持ちになっていたので、ダイエット目的から筋肉をつけるためのトレーニングに移行しました。そのとき指示されたカロリーがあまりにも多くて、こんなに食べて大丈夫なんだろうかと不安になりましたが、太ることもなくどんどん筋肉が肥大していきました。このころに一度、モノキニビキニの大会に出てみたところ、筋肉がありすぎて全然ダメで、これはもう目指す場所が違うなと。それで女子フィジークに転向しました」
1日わかさぎ30匹。独自のローファット戦法で挑む今シーズン
「最初のうちは鶏胸肉やささみといったオーソドックスなタンパク源だったのですが、去年の大会後にわかさぎに出会ってからはずっとそれをメインで食べてます。酒蒸しにして、1食で100g(10匹程度)を3食、それに白米が基本の固定メニューです。周りからはすごくイジられるんですが、美味しいし飽きないし絞れるしで大好きです」
オリジナリティあふれるボディメイクの数々。前大会では体重46.4kgのバキバキボディを披露した舞さん。フィットネスの魅力にはまりこみ、現在は転職もしFIT PLACE24のジムスタッフとして勤務のかたわら、より筋肉に磨きをかける。
体重が減る=痩せるではない
「カロリーカットだけでも体重は落とすことができるのですが、代謝が落ちてどんどん痩せにくい身体になってという悪循環に陥る人がとても多いです。筋肉をつけることで、食べながら綺麗な身体になっていくことができると、自分自身の体験からお伝えしています。現在の体重はぽっちゃり時代であった中学生の頃と同じですが、見た目が全く違います。筋肉は重いので、体重は増えるけど外見は引き締まります。特に女性は体重に左右されず、見た目で判断するダイエットをしてほしいなと思います。私はもう完全に筋肉に振り切っているので、“脱いだらゴリラ”というギャップある女性を目指してこれからも頑張ります」
取材:にしかわ花 写真提供:舞