コンテスト

「同じ境遇の人に勇気与えたい」10万人に1人のガンを生き抜き、大会に出続ける【筋トレビフォーアフター】

「球技全般やマリンスポーツをしていて、学生時代は50kg台の細身でした。筋トレを始めて、さあ身体を作っていくぞというときに30歳でガン宣告を受け、一年半の闘病生活に入りました。希少種のガン(悪性黒色腫/メラノーマ)で、先の見えない日々のあまりの辛さと孤独に涙が自然と流れてくる日々でした」

【写真】yusuke fitnessさん努力の軌跡一覧

yusuke  fitness(ユウスケフィットネス/40)さんはそんな日々をブログやSNSに書き記し、同じ境遇の仲間と励まし合った。なんとか寛解し社会復帰をしたとき、ボディコンテストを通じて仲間に勇気を与えたいと考えついたのだという。

癌サバイバーでもステージに立つ姿届けたい

「退院後、少しずつ身体を慣らしながら再度身体をつくり、2016年、2017年、2018年とベストボディ・ジャパンに出場しました。結果はすべて予選敗退でしたが、同じ病に苦しむ方々からの応援は増え続けました」

「その後コロナ禍になり、病院勤務という仕事の都合上で大会の出場が禁止となってしまいました。成果の発表の場がなくなり、なんのために鍛えているんだろうという不安もありながら、周囲の応援を励みにこの際せっかくだから大きく身体を変革させてみようと、大幅なバルクアップを試みました」

「筋トレは週に5日〜7日、休みの日はダブルスプリット。シフト制のため夜遅くや夜勤明けでジムに通う僕に『辛くないの?』と皆は聞きましたが、大会に出られない辛さに比べたら全くなんでもなく、むしろ楽しくて仕方ありませんでした。体重はぐんぐん伸び、80kg台まで増量しました」

色々な病気を持つ人達の希望になりたい

「2023年になり、コロナが5類感染症となったことでまた大会の出場が出来ることになりました。職場でも自分がコンテストに出場していることが広まり、応援を受けてモチベーションはさらに上がりました。トレーニングにカーディオを加え、減量は内臓に負担がかからないように半年間をかけて66kgまで仕上げ、ひとまわり大きくなった姿でマッスルゲート札幌のステージに立つことができました。Inbodyや写真で見る自身の変化も、減量の支えになりました」

「現在は仕事中に負った右膝の怪我のため近日の大会出場は考えていませんが、リハビリと上半身の筋トレは欠かさず行っています。介護助手という仕事柄、体力や筋力の維持は要であると同時に、万全の身体に戻った際はまた大会に出ることで、自分と同じような境遇でも頑張れば輝ける場所があるんだという証明をして、同じように病と闘う人達の希望になりたいです。今年でガン宣告を受けてから10年を生きることができています。今はまず職場への復帰を第一に目指して、精一杯頑張ります」

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取材:にしかわ花 写真提供:yusuke fitness

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佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手