「第二子の産後、あらためて自分の身体をみたときにあまりの変わりように危機感を覚えて宅トレを始めたのがボディメイクのきっかけです。そのときにできた宅トレ仲間がボディコンテストに出場していて、私もどうせやるならとことんやってみよう! と大会出場を目指して、第三子出産後に本格的な身体づくりを始めました」
女性の身体を大きく変化させる出産。三人もの出産を経て美しい身体を作り上げたTSUN(つん/38)さんのボディメイク法とは。
「出産前に切迫流産で1カ月入院していたこともあり、最初はストレッチや自重でのスクワットなど負担の少ない方法で身体を整えることから始めました。半年後に託児OKのパーソナルに少しずつ通い始め、去年の3月から週に1回、マシンからフリーウエイトまで基礎からトレーニングを教えてもらい、自分でも24時間ジムで習ったことを復習する形で通いました」
早朝4時から週5日のジム通いと作り置きでの食事管理
「日中は全く時間が取れないので、朝の4時に起きて1時間程度ですが週に5日はジムに通いました。6時には家族のお弁当や朝食を作って、日中は生後半年の子どもにつきっきりで、上の子たちが帰ってきてからはその世話で、と目がまわるような毎日でしたが、決めたことはやろうという気持ちで頑張りました。あとは筋トレ仲間とSNSで励ましあったり、合トレしたりと一緒に頑張る仲間の存在が大きかったです」
「運動よりも食事管理のほうが厳しかったです。育ち盛りの子どもたちに唐揚げやカレー、ハンバーグを作りながら一人だけ節制したご飯を食べるのが辛くて、最初の方は正直『なんでこんなにきついことをしてるんだ』という思いでした(笑)。日程の決まった大会という明確な目標がなければできなかったと思います」
「自分用の食事はなるべく手間をかけないことを意識して、鶏ハムや3種類くらいの副菜の作り置きを週に1度作り置きして食べるだけの状態にしていました。元気に動けるように白米はしっかり食べ、たんぱく質多めのバランスのとれた食事を心がけました」
子どもと一緒に楽しんで運動をする
「ジムは通っていると言っても1時間程度ですし、一番大きかったのは子どもと全力で遊んだことだと思います。一緒に公園で走り回ったり、YouTubeのトレーニングダンスを踊ったり、出かける先を食事メインではなく歩いて動物園までいくなどのアクティブなものにしました。第二子の産後は体調を崩して産後うつになったりなど心身にたくさんの不調がありましたが、三人目の今回はとても調子が良く、肩こりや腰痛もなく、自分でもびっくりするくらい元気に過ごせました。定期的な運動やトレーニングは本当に身体にも心にもいいんだなと感じましたね」
家族で大会に参加。「年に一度の行事にしていきたい」
こうして、体重77kgから51kg、体脂肪率は38%から13%と健康的な産前よりも美しい身体を作り上げたTSUNさんは、APF(Asia Physique Federation。2021年に発足した『自然体でのボディメイク』を主旨とする一般向けに広く開かれたボディコンテスト)に出場を果たした。
※体脂肪率は市販の体組成計によるものです。
「夫からも子どもたちからも『ママ、カッコいい!』と言われ、失っていた自分への自信が取り戻せました。個人でフィットウェアカテゴリーに出場した他、ファミリーフィジークという家族でステージに立つカテゴリーにも参加し、皆にとってとてもいい思い出になりました。これからも毎年の恒例行事として大会出場をしていきたいと思います」
取材:にしかわ花 写真提供:TSUN