コラーゲンを持っている血管・骨・皮膚の組織を焦げ付かせて老化に近づける「糖化」。肌のシワやたるみが気になる方は、糖化が原因かもしれません。糖化を防ぐためには、「糖質制限」ではなく適切な量を摂取することが大切だと分かりました。今回は、糖化を防ぐためのもうひとつの対策を、サプリメントマスターの桑原先生がご紹介します。
桑原 弘樹(くわばら ひろき)
桑原塾 主宰。スポーツサプリメント『パワープロダクション』の産みの親。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&トレーナー協会)PDA。武藤敬司氏率いるW-1(レッスルワン)コンディショニングコーチ。国内外のトップアスリートに対して独自のコンディショニング指導を行い、各種スポーツ誌への執筆や講演会を実施するなど多方面にわたって活動中。
筋トレをすると肌がきれいになる
糖化を防ぐもうひとつの対策はずばり筋トレです。
糖を最もほしがる臓器は脳と筋肉であり、筋肉を動かせば、糖はどんどん取り込まれて消費されます。有酸素運動も効果的ですが、どちらかというと脂肪を分解・燃焼する強度なので、有酸素運動よりも筋トレが大切です。「筋トレをすると肌がきれいになる」と言えるのです。抗糖化を進めるとAGEsが出にくくなり、AGEsが出にくくなるとコラーゲンの不適切な架橋構造が減るので、肌がみずみずしくなるからです。
桑原流アンチエイジングの柱
1.抗酸化:体の錆つきを防ぐこと
2.抗糖化:体の焦げ付きを抑えること
3.成長ホルモンや性ホルモンの活性化
4.筋肉の増強
有酸素運動を否定するわけではありませんが、桑原流アンチエイジングの4つの柱のひとつ目である「抗酸化」の観点でいうと、有酸素運動をすると活性酸素が出てきます。一方筋トレは、それほど酸化は進みません。有酸素運動は、脂肪を燃やせてよいのですが、筋トレはそれに負けないくらい美容にいいという意識を持っていただけるとよいかと思います。
抗糖化によい成分
抗糖化には、ビタミンA、C、Eといった栄養素が有効です。
今まで抗糖化によいものはなかなかありませんでしたが、最近発見されたのが、マンゴスチンの皮に含まれる「ロダンテノンB」と呼ばれるポリフェノールの一種です。これは強い抗糖化を示しており、コラーゲンの中にブドウ糖を入れて熱を加えると、通常は糖化して茶色になっていくのですが、ロダンテノンBを入れて熱を加えると、ごく薄い茶色にとどまります。
※ポリフェノールには数千種類あり、多くの役割がいまだに解明されていません。今後研究が進んでいくと同時に、抗糖化に役立つ物質がまた発見されていくかもしれません。
過剰な糖質摂取を避けること、積極的に筋トレをすることに加え、こうした成分を活用することも、健康で若々しくいるためには効果的です。ぜひ、日ごろから抗糖化を意識して、若々しい身体づくりを心がけてみてください。
取材:飯塚さき イラスト:JUNKO
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