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「自分や相手との約束は意地でも守り抜く」ジュニアメンズフィジーク王者は身体だけでなく、“生き様”にもこだわる

石山檀選手(撮影:中島康介)「当時、自身のトレーニングに集中しすぎて、周囲への配慮に欠けていた私に対し、寺島選手が『追い込むのはいいけど、人として態度が悪いのは論外だから』と教えてくれました。『いくら身体がデカくても、それでは人としてダメ』の一言にハッとし、翌日、改めて頭を下げに行ったのです」

2023年オールジャパン ジュニアメンズフィジーク172㎝超級で優勝した、日本体育大学に通う石山檀(いしやま・だん/21)選手。身体の変化が楽しく、夢中になって鍛えていた高校2年生のとき。府中のゴールドジムで寺島遼選手と出会い、メンズフィジークの競技人生が始まったのだという。

【大会写真】ジュニア王者・石山選手の逆三角形ボディ

素直で謙虚に、人から愛される人になる

「カッコ良くなりたい!」から始まった石山選手の筋トレだったが、次第に明確な目標を抱き始める。

「寺島選手との出会いからメンズフィジークという競技に興味を持ちました。ゴールドジムに掲示されていた世界二連覇の写真をゆっくりと見て、『いつか、この人を倒したい』と強く思ったのです。トレーニング・食事・減量・マインドに至るまで、寺島選手にヒントをいただきました。寺島選手からの『素直で謙虚に、人から愛される人になりなさい』との言葉は、今でも色褪せず私の心にあります」

1回の食事では、無理して食べすぎない

もともと食の細かった石山選手。バルクアップのために、たくさん食べなくてはならないことがストレスだったという。

「食事面は、現職の住職ボディビルダーの大久保恵介さんを参考にしています。大久保さんから『1回の食事で食べすぎなくていい。お腹が空いたら食べるのではなく、入れられるなら入れてしまうくらいの認識でいいよ』と言ってもらえたことで、心が軽くなりました。現在はこの方法でトータルの食事量をコントロールし、バルクアップしています」

フィジークは『生き方』が溢れる競技

「メンズフィジークは身体の大きさ以上に、トータルパッケージが大切な競技だと思う」と石山選手。

「メンズフィジークは身体から、その人の持つオーラや生き方が溢れる競技だと思います。例えば、私が憧れている、日本人初のIFBBメンズフィジークプロの田口純平さん。『自分が最も大切にしているものは何か』を問われた際、『絶対に約束を守ることだ』と、インタビューに答えられていました」

石山選手の「信念の強さが身体にも現れる」という考えは、確信に変わったそうだ。

「私も田口さんと同じで、自分や相手との約束は意地でも守り抜きたい。人生で、言い訳はしたくないから、自分が決めたことに真っ直ぐ、自分を動かしたい。身体だけでなく生き様もカッコよくありたい。考え方に共感できると、人々は応援したくなります。私も、そのような選手でありたいです」

今後の目標はフィジークチャンプ!

「今の目標は打倒、フィジークチャンプの伊吹主税さん!」と石山選手。

「伊吹さんの肉体は本当に素晴らしく、トレーニング方法も参考にしています。ポージングや自身の華を磨き、憧れの人を倒したいです。今年はJBBFグランドチャンピオンシップス一本勝負で、頑張ります。応援の方、よろしくお願いします!」

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取材:山口夏織 撮影:中島康介

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