今年ベストボディ・ジャパンに初出場し、奈良大会、神戸大会、近畿大会と、3大会を駆け抜けた上林香織(かんばやし・かおり/37)さん。レディースクラス(30~39歳)で5位、3位、ファイナリスト、という成績を残したが、2年前には仙腸関節障害で、3カ月寝たきりだったという。
「いきなり歩けなくなり、効かない薬を飲んで意識混濁。子どもにご飯を作れず、仕事も行くことができませんでした」
仙腸関節障害とは骨盤に偏った負荷がかかることで発症する病気。上林さんは、病名がわかるまで5回も転院したそうだ。
「病名がわかり、まずは歩けるまでブロック注射を打ちました。なんとか動くことができてリハビリのためにパーソナルトレーニングを受け始めました」
トレーナーとの二人三脚。
「始めたころのトレーニング内容は軽いストレッチとマシントレーニングでした」
上林さんは言う。
「不安になったときはしっかりした説明と励ましの言葉をくれるし、頼もしくもあり、お茶目でかわいい弟のような存在です」
立つだけで精一杯だった状態から数カ月かけて回復し、日常生活に支障がなくなったころ、トレーナーからベストボディ・ジャパン出場を勧められたという上林さん。
「トレーナーがいなかったら大会に出ることもなかったし、フィットネスが面白いことも知りませんでした」
年明けから約8カ月かけて、大会に向けての身体を作っていった。
「今は、たまに痛みは走りますが、左脚全体が痺れて痛みが走ることはなくなりました」
今は、マシントレーニングよりも体幹トレーニングを中心に行っているという。
「近畿大会では初めてファーストコールもされずに終わってしまいましたが、8カ月減量や身体作りにしっかり取り組んで、やり切った自分を心から褒めてあげたいです」
上林さんは来年の大会を見据えている。
「仕事と子育ての両立をしながら、無理なくトレーニングすることを心がけています。来年に向けて一から身体をつくり、ゴールドサッシュを狙います」
取材:あまのともこ 撮影:岡 暁
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