JBBF選手 コンテスト

現役女子大生が丸いお尻で世界大会入賞 香川から岡山の大学に通学「空きコマ時間」でトレーニング

「授業の空きコマがトレーニング時間。テトリスのような感じでスケジュールを組み立てています」

香川県に住みながら、岡山県にあるIPU環太平洋大学に通学している宮地優羽(みやじ・ゆう/20)さん。現役女子大生の宮地さんだが、実はJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)のビキニフィットネス競技者でもある。

【写真】丸いお尻とアウトラインが美しい宮地優羽さん

2023年に競技デビューをし、2024年8月の『日本ジュニアフィットネス選手権大会』は2位の成績。優勝選手とわずか1ポイント差であったことから、その実力は折り紙つきだ。また、同年12月に東京の有明コロシアムで行われた『世界フィットネス選手権&男子ワールドカップ』にも出場し、ジュニアビキニフィットネス 16〜20歳・160cm以下級で6位入賞を果たしている。「自分が求めていた結果に結びつかなかったから、悔しかった」と、声を漏らす宮地さん。

宮地さんがトレーニングをするようになったのは高校生のころ。当時はテニスで怪我が多く、リハビリとして補強トレーニングをしていた。トレーニングの参考に、とYouTubeを見ていたら大会動画が流れてくるようになり、そのころからボディコンテストの存在は知っていたという。

宮地さんがボディメイクのためにトレーニングをするようになったのは大学生になってから。先生がフィジークの競技者であったことや、同学年の男子学生が大会に出る!と言っていたのをきっかけに、本格的なトレーニングや大会出場を意識し始めた。

「将来トレーナーの道に進みたくて、教える立場として自分もトレーニングできるようになっておくことが必要だと思ったんです。また、大会に出るという明確な目標があれば絶対にトレーニングをするだろうなって!」

ステージの上では競技者だが、日常では普通の大学生。トレーナーの道を志し、柔道整復師の資格取得に向けての勉強もしているそうで、授業がある平日は片道2時間かけて通学する。そのため授業後のトレーニングや固定のアルバイトも難しいと言い、「いかにボディメイクを生活の中に組み込めるか」が両立の要なのだそう。

「授業と授業の合間にある空きコマの90分が勝負ですね。授業のない土日も含めて週に4〜5日はトレーニング。ただ、睡眠時間はできるだけ確保するように心がけています」

最初は自分だけでしていたトレーニングだったが、2024年のジュニア選手権1週間前からガラリと環境を変えた。ビキニのトップ選手・国田海月選手との出会いを通じて、国田選手を指導する佐名木(宗貴)トレーナーに教わるようになったそうだ。トップ選手のトレーニングを間近で見ることで刺激を受け、いつも以上に追い込むことができるのは、レベルの高い環境に身を置いたからこそ。大学で所属している筋トレサークルの仲間にもお願いし、補助をしてもらう機会も増えたのだとか。

「支えてくれたみんなのために勝ちたい!」という気持ちが生まれたことで、トレーニング種目や時間はあまり変わらずとも、身体のアウトラインは大きく成長。特にお尻は昨シーズンと比べて「きれいに丸くなった」とうれしそうに話す。

「学生でも競技に挑戦したことで、自分に自信が持てるようになりました。どんなことでもチャレンジできるようになって行動力もアップ。これまでためらっていた、授業中の質問や自分から声をかけていくこともできるようになって。堂々といられるようになったのは、生きていく上でのメリットのように感じます」

今年の春から大学4年生になる宮地さん。学生最後の年もチャレンジャーとして全国規模の大会出場を見据えているようで、その瞳には小さな炎が宿っていた。

宮地優羽さん

JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材・文:小笠拡子 撮影:中原義史

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