誰でも気軽に日頃のトレーニングの成果を発揮できる舞台『マッスルゲート』の関東大会が11月4日(月・祝)に千葉・市川市文化会館で開催された。
「今回がコンテスト初挑戦だったのですが、初心者でも参加しやすくてまた出たいと思いました。次はもっと身体を作り上げて優勝したいと思います」
メンズフィジーク新人の部176cm超級で2位に輝いた川嶋達郎(かわしま・たつろう/29)さんは悔しさを滲ませながら話してくれた。ブラジル人の母親をもつ川嶋さんは、現役のパーソナルトレーナー。2年というキャリアながら、多くの人の悩みに寄り添うトレーナーとして活躍している。
「私がパーソナルトレーナーになったきっかけが、父親の腰痛でした。毎日辛そうな父を見て、少しでも健康面から人の役に立ちたいと思い、転職しました。まだまだキャリアは浅いですが、毎日が充実しています」
パーソナルトレーナーに転身した時期から、2年後にはコンテストに出場すると決めていた川嶋さん。それまで本格的なトレーニング経験もなく、転職をきっかけにトレーニングに目覚めた。前職はIT企業に勤めていたことからデスクワークが多く、父親と同様に腰痛などに悩まされる時期もあったという。
「本格的にトレーニングを始めてから腰痛などに悩まされることもなくなりました。父は相変わらず筋トレはしませんが……(笑)。パーソナルトレーニングのお客様も姿勢改善や疼痛(とうつう)緩和が目的で来店された場合は、呼吸からアプローチして少しでも良い身体で帰っていただくことを心がけています」
トレーニングはもちろんながら、食事もまとめて作り置きなどで工夫してコンテストに向けた身体を作り上げた。特にトレーニングには欠かせないプロテインも、動物性ばかりを摂りすぎず、植物性も積極的に摂るように心がけているという。
「ホエイプロテインとソイプロテインは半々くらいで摂っています。食事も肉ばかりではなく豆なども食べて、植物性たんぱく質の比率を高めています。野菜もしっかりと食べているので腸の調子も良く、初挑戦にしては3カ月で思っていた以上に絞れたと思います」
呼吸や姿勢にしっかりとアプローチし、健康的な食事管理を続けることで見違えるような身体を作れるということを川嶋さんが体現。コンテストへの身体作りの方法も手に入れたことで、さらに多くのお客様の悩みを解決できるパーソナルトレーナーに成長していきたいと意気込んでいた。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材・文:林健太 撮影:中島康介