「理想は“鬼の背中”。範馬勇次郎(漫画『刃牙』シリーズに登場する地球上最強の生物と呼ばれる男)のような背中になることです」
女性が憧れるのは痩身美ばかりではない。キックボクシング『NJKF(ニュージャパンキックボクシング連盟)』の現役ラウンドガールにして、ダンスインストラクターの斎藤舞子(さいとう・まいこ/27)さんが目指すのは、雄々しく隆起した屈強さと美しさを兼ね備えた肉体だ。
【写真】女性らしさと逞しさの融合した斎藤舞子さんのステージボディ
斎藤さんは12月22日(日)、ゴールドジム主催のボディコンテストの全国頂上戦となる『ゴールドジムジャパンカップ』に出場。肉感を残し鍛えられた丸々としたお尻、キュッと引き絞られた艶やかな美しい脚で魅せ、ビキニフィットネス35歳未満163cm以下級にて2位を獲得した。
「ダンス留学でロサンゼルスに行った際、通りゆく誰もがトレーニングウェアを着てウォーターボトルを片手に歩くというフィットネス文化の本場の空気に触れて、筋肉のある身体に憧れるようになりました」
斎藤さんの筋肉美への熱意は冷めやらず、日本に帰国してから国内で活躍する憧れのビキニ選手を追いかけて同じジムに入会。選手育成コースで理想の身体を目指し、トレーニングに励むようになった。
「入会半年で出た最初の大会では自分の絞った身体を見て『なんて筋肉がないんだ』とガッカリしました。そこからさらに火がつきました」
現在、斎藤さんは週に6日のトレーニングを行う。強みの丸々としたヒップと脚は週に2日の特別強化のたまものだ。ビキニ競技にのめり込んだ理由は、自分の理想とする女性像にぴったりなのだという。
「レギンスやドレス、フィットモデルなど様々なカテゴリーに出場しましたが、ビキニを着たときが一番自分の体型にしっくりくると思います。来年はビキニフィットネス一本に絞り、さらに理想を追求していきたいと思います」
世間でもてはやされる姿は、自分の理想とは必ずしも一致しない。「自分のことが一番好きでいられる身体になる」ということは、誰よりも末長く付き合う自分自身を好きでいられる一つの大きな要素なのかもしれない。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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取材:にしかわ花 撮影:FITNESS LOVE編集部
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。