2026年3月28日(土)、29日(日)に開催された『マッスルゲート神奈川大会』(神奈川・カルッツかわさき)内で『第2回 還暦スター誕生!』が行われた。このイベントは60代以上が参加対象。ダンス、歌、日頃のエクササイズの成果を披露する参加型イベントで、昨年に引き続き2回目の開催だ。歌の採点部門には7人が出場。昨年、96歳という年齢を感じさせない歌いっぷりで会場を沸かせた飯島嘉藏(いいじま・かぞう/97)さんは今年も元気な姿を見せてくれた。
【写真】年齢を感じさせない歌いっぷりを見せた飯島嘉藏さん(6枚)

故郷への哀愁を歌った曲で入賞を目指す
「3位入賞を目指して今年も参加しました。こうやって、楽しんで歌える機会があるのがありがたい」
そう話す飯島さんが今年歌ったのは、福田こうへいさんの『ふるさと山河』。東北の雄大な風景を舞台に、故郷や旧友へ思いを歌った曲だ。飯島さんは息子の武(たけし)さんに見守られながら歌い切り、狙っていた入賞はかなわなかったものの、観客の歓声と司会者からの賛美を浴びた。
「父は福田こうへいさんが好きで、何曲も歌っています。今回選んだ『ふるさと山河』は、コロナ禍にリリースされた曲。その曲を家で練習している父の姿が印象に残っていたので、勧めました」(武さん)
「やっぱり大勢の前に出ると緊張します。練習や遊びで歌っているときの方が、声が良く出せていました」(飯島さん)
自己採点は「70点くらい」とやや辛口だが、「なんとか最後まで楽しく歌えたことが一番うれしい」と顔をほころばせる。
カラオケはバスの運転手を退職して以降の長年の趣味
子どもの頃から歌うことが好きだった飯島さん。小学生の頃の歌にまつわる思い出といえば、戦時歌謡が中心で、「今でもその曲を思い出す」と振り返る。
飯島さんは約30年間、バスの運転手を務めており、退職後は埴輪の発掘の手伝いなどをしていたが、趣味として本格的にカラオケを始めたのは80歳を過ぎてからのことだ。
『還暦スター誕生!』への参加は、ゴールドジムに通う武さんの勧めだ。昨年、武さんは大会1カ月前に開催を知り、飯島さんは急遽出場を決意。そこで充実した時間を過ごせたことが、今回の出場につながった。
歌うことは飯島さんの生活の一部だ。現在は週に3~4回、家でCDに合わせて練習していて、月に2~3回ほど家族や友人とカラオケボックスに通っている。
元気の秘訣は歌と山歩き。「来年も参加したい」
飯島さんのカラオケ以外の趣味は山歩き。定期的に1〜2キロ歩き、『還暦スター誕生!』後にも春の山を楽しむ予定だ。そして週に1回、地域の公民館で開催されている太極拳のクラスに参加している。元気に長生きする秘訣は、楽しみがたくさんあることかもしれない。
「カラオケのいいところは、みんな忘れて楽しくなれるところ。歌い終わった後も、その歌にまつわる思い出がよみがえったり、歌詞から過去を振り返ったりして、余韻に浸ることも。今年も楽しかったので、来年もまた参加したいですね」(飯島さん)
「今日は声がしっかり出ていて安心しました。今年も元気に歌っている姿を見られてうれしかったです。ぜひまた来年、98歳になった父の歌を皆さんに聴いていただきたいです」(武さん)
執筆者:増田洋子
編集・ライター。インタビューが好きで医療、ITなどを中心にさまざまなジャンルで執筆中。現在は週に4日、ジムでのんびり運動をしている。東京都在住。
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取材・文:増田洋子 撮影:中島康介










