『マッスルゲート横須賀大会』のウーマンズフィジーク一般の部で優勝という素晴らしい結果を手にしたのは、木村麻由実(きむら・まゆみ/50)さんだ。現在はステージで堂々と鍛え上げた身体を披露している木村さんだが、かつては「もっと痩せたら?」という言葉に傷つき、「痩せたいけど、痩せ方が分からない……」と悩んでいた時期があったという。

筋トレを始めたきっかけは、コロナ禍による在宅勤務だった。
「在宅勤務になって体力が落ちてしまい、駅の階段を上るのも辛くなっていました。それで筋トレを始めました!」
SEとして働く木村さんは、体力の低下を実感したことを機にジムへ通い始めたのだ。
その後、通っていたリンパドレナージュの施術者から「目標があった方が頑張れる」と大会出場を勧められたことが、大きな転機となったという。
「最初は他団体の比較的出場しやすいカテゴリーから挑戦しましたが、なかなか結果が出ませんでした。その後、今のトレーナーさんと出会い、パーソナルトレーニングを始めました。マッスルゲートのレギンスにも出場しましたが、1年目は最高3位、2年目は減量が思うように進まず予選敗退が続きました。そんな時に今のトレーナーさんから女子フィジークを勧められ、本格的にトレーニングを開始。15カ月後、2025年の『JBBF北区オープン選手権』で女子フィジークデビューを果たしました」
当初は目標づくりのために始めた大会だったが、挑戦を重ねるうちに競技へ本気で向き合うようになっていった。
一方で、減量中には大きな失敗も経験している。
「仕事が忙しすぎて、1日600歩しか歩かない生活になってしまったことがありました。睡眠も十分に取れず、減量もうまく進みませんでした。このままではダメだと思い、一度休職して生活を見直しました。休職中にトレーニング習慣を身につけ、復職後は勤務場所も変え、20時までには仕事を終えるようにして、トレーニング時間を確保しました」
さらに、忙しさから『食べない減量』に頼ってしまった時期もあったという。
「その頃、人間ドックでたんぱく質不足と診断され、医師から『もっとお肉を食べるように』とアドバイスを受けました。それをきっかけに、たんぱく質をしっかり摂る食生活へ切り替えました」
生活習慣そのものを見直したことが、身体づくりにも良い変化をもたらした。
アウトラインを意識したトレーニングで優勝へ
今大会に向けては、自身の得意部位である肩を重点的に強化したという。
「肩を鍛える時は、ポージングで生きる筋肉にしっかり効いているかを意識しています。ミリタリープレス、ダンベルプレス、サイドレイズ、リアレイズを、自分が扱える重量で時間の許す限り取り組んでいます」
目指したのは、「ウーマンズフィジークらしいアウトライン」。その細かな積み重ねが、今回の優勝という結果につながった。
「優勝は初めてだったので、本当に嬉しかったです!最初はトレーニングがとても辛かったのですが、続けるうちに猫背や巻き肩も改善され、身体も軽くなりました。今ではトレーニングをしないと落ち着かないくらいです!」
優勝を果たした今も、視線はすでに次のステージへ向いている。
「今年からJBBFの大会にも挑戦しているので、日本トップ選手が集まる大会にも出場して評価される選手になりたいです。三頭筋がまだ弱いので強化して、もっとバキバキに仕上げた身体で、日本を代表するウーマンズフィジークの選手たちと同じステージに立ちたいと思っています!」
「もっと痩せたら?」と言われ、自分に自信を持てなかった過去があっても、行動を続ければ人は変わることができる。50歳で優勝を掴んだ木村さんの姿は、「挑戦するのに遅すぎることはない」ということを、多くの人に教えてくれているのではないだろうか。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究中。
取材:佐藤佑樹 撮影:中島康介
-マッスルゲート選手, コンテスト
-MG, マッスルゲート横須賀










