サマスタ選手 コンテスト

バキバキ腹筋を作り上げたきっかけは「帰宅部だった友人」の存在 独学トレーニングでボディコンテスト2冠

11月3日(日)、 ひらしん平塚文化芸術ホールにてフィットネスコンテスト『サマー・スタイル・アワード 横浜予選』が開催され、中嶋敏司(なかじま・さとし/42)さんがスタイリッシュガイ部門とサーフモデル部門のマスターズクラスで優勝し、2冠達成を果たした。特にスタイリッシュガイ部門ではバランスの取れた全身の筋肉が求められ、ハイレベルな戦いを制したと言えるだろう。

【写真】中嶋敏司さんのバキバキ腹筋

筋トレを始めたきっかけは高校時代の友人からジムでのトレーニングを誘われたことだと言う中嶋さん。久しぶりに対面した友人の変貌ぶりに衝撃を受けたという。

「学生時代野球部だった私と帰宅部だった友人。当時は圧倒的に私の方がスポーツマンだったのにも関わらず、久しぶりに会うと彼の方がムキムキで身体が仕上がっていたんです。その姿を見たときに私の心にも火がつき、トレーニングを始めるようになりました。YouTubeで筋トレ系インフルエンサーの動画まで観るようになると、大会があるということも知るようになって。気づけば自分も出場するようになっていました」

日頃のトレーニングは全て独学。試行錯誤をしながら自分にあったトレーニングやフォームを探求しているという中嶋さんは『勝つ』ということ以上に、それまでの過程や自分で考えた上で生まれる成果に楽しさを感じているという。

「今大会は胸と脚の強化を中心に取り組んできました。胸はがむしゃらにベンチプレスやマシンで細かくポイントを分けながら行いましたね。知識がないので、何が成果になっているのかも正直わかりませんが、手当たり次第になんでもやりました。YouTubeでみたトレーニング方法を自分でも試し、効いているかを確認しながら考えてトレーニングすることがとても楽しかったです」

大会へ出場することも周囲には秘密にし、事後報告だという中嶋さん。報告したときの驚く反応を見るのが楽しいと笑顔で語る。そんな中嶋さんだが、筋トレは改めて自分の根本的な性格に気づくきっかけを与えてくれたという。

「筋トレを始めてから自分がどういうことにワクワクや楽しさを感じるのか、根本的な性格に改めて気づいたんです。私は目立つことや注目されることに快感を覚えるタイプであるということ。答えを教えてもらうより、自分で考えながら工夫を凝らし、試行錯誤することが好きだということ。ボディコンテストは私にとってスポーツというより、美術や図工に近い感覚で、思い返すと学生時代から『答えのない』科目が好きでした。この年齢になって自分の性格を細かく理解できるようになったのも、自分と向き合う時間をしっかりと作れるようになったからだと思います」

中嶋敏司さん

年齢的にもチャレンジをする機会も減り、安定する方向へ足を向けがちになる40代。結果にこだわらず、何歳でも挑戦することが大切だと中嶋さんは語る。

「私もはじめはボディコンテストへの出場はとても勇気が必要なことでした。出ても勝てないと分かるし、圧倒されるんです。でも、それを考えてしまうと一生挑戦できません。私自身もはじめての大会は勝とうなんて到底思わず、人生の経験としてシャレで出てみたくらいのテンションでした。身体作りもまずは楽しむところから。思い出や目標の一つとして大会出場をしても良いと思います!」

筋トレで自分と向き合うことが、新しい自分を発見するきっかけにもなるのだ。

【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。

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取材:池田光咲 撮影:舟橋賢

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佐藤奈々子選手
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