58歳にして、長く伸びた手足と引き締まった筋肉でボディコンテストで活躍している女性がいる。髙田礼子(たかだ・れいこ/58)さんは2024年、8大会に出場して20ステージを経験し、ほぼ優勝か2位という好成績を収めた。58歳という年齢で、身長171.5㎝・締まった身体の抜群スタイルを実現した理由を尋ねると、筋トレや食事を通じた“メリハリづくり”にあったという。
【写真】「58歳でこのスタイル!」髙田礼子さんのスタイル抜群ボディ
「若いときはただ細いだけでしたが、トレーニングを通じてつけるべきところに筋肉をつけられるようになり、身体にメリハリが出てきました」
そのメリハリを出す際に最も役立ったのは大胸筋だ。「胸の厚みが出たことで身体が大きく見え、(全体的に)筋肉がついているように見えるようになりました」と、チェストプレスで負荷を抜かないことを意識して鍛えてきたという。
さらに、背中の成長も重要なポイントだった。「マッスルコントロールができるようになり、Vシェイプが出るようになりました。審査員の方からも褒められてうれしかったです」。髙田さんのスラっとしたスタイルには背中の発達も必要な要素だった。
こうしたメリハリを生み出すため、食事面での工夫も欠かさなかった。ボディコンテストと聞くと「たんぱく質ばかり食べているのでは?」という"偏見"もまだまだあるように思うが、髙田さんはたんぱく質以外の栄養素をより意識してきた。
「炭水化物や脂質をバランスよく摂取するように意識しました。特に脂質には気を遣い、豚肉から脂質を取り、それ以外はたまにスーパーの惣菜など好きなものをストレスなく食べるようにしていました。それが健康的な身体に近づくための食事になったと思います」
そんな髙田さんに筋トレを始めて一番良かったことを聞くと、日常生活での意識が変化したことだと語る。
「すべてがトレーニングだと思えるようになりました。例えば買い物で重い荷物を持って運ぶときも、以前は面倒に感じていましたが、今では『トレーニングになる!』と思えます。皿洗いだって、脚を動かしながら行えば腕の筋トレに加えて脚の筋トレにもなります。日常の中でそう感じる瞬間が増え、性格がよりポジティブになった気がします」
「筋トレは好きではないけれど、やればやるだけ確実に成長し、身体が変わったと実感できる日が必ず来る」と語る髙田さん。
「大会に出るのも楽しいですし、結果が出るのはさらに楽しい。これからも継続していきたいです」
髙田さんのように「全てが筋トレだ」と思うことができれば、1日のストレス量は大きく減るのではないだろうか。面倒な作業と思うより、自分を成長させてくれるものだと考える。「ポジティブなマインドになれる」ということも筋トレの恩恵の1つだ。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
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取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中原義史、夏目英明
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