JBBF選手 コンテスト

家事育児、仕事を優先しながら世界で戦う48歳「私のような一般人でも日本代表になることができる」

2024年12月17日~19日、『IFBB世界フィットネス選手権&男子ワールドカップ』が東京・有明コロシアムで行われ、藤井裕子(ふじい・ゆうこ/48)選手がビキニフィットネスマスターズ45~49歳で銅メダル、ビキニフィットネス166cm以下級で7位の好成績を収めた。

【写真】藤井裕子選手が強化した脚のカット

9月オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス、10月IFBBアーノルドクラシックヨーロッパ、そして12月の世界選手権と、大きな大会が続いた2024年の後半。

「オールジャパンからアーノルドまでは背中の広がりを、アーノルドから世界選手権までは脚のカットが出るように強化してきました」

藤井選手が銅メダルを獲得した国際大会、IFBBアーノルドクラシックヨーロッパでは海外選手の脚のカットについて日本選手との違いを大きく感じたそうだ。

「元々脚のカットが出にくいタイプなので、脚のカットを出すために試行錯誤しながらのトレーニングでした」

2021年にコロナ禍で世界選手権出場を断念した経験がある藤井選手は、世界選手権に出場することを目標にしてきた。

「アーノルド、世界選手権と、国際大会に出場させていただきました。日本人でも十分戦えること、また、私は今年49歳になりますが、マスターズだけでなく身長別でも若い方々に混じってまだ戦えることがわかりうれしかったです。逆に、筋量が少ないところがある、絞りが甘いという今年の課題も見つかりました」

「自分でできる範囲でコツコツ積み重ねる、それが大事なのだと思います」、藤井選手は言う。

「ビキニフィットネス=お金がかかる、お金=順位、そう思われていらっしゃる方も多いと思いますが、そんなことはありません。今は独立しましたが、私は昨年の7月まではフルタイムの会社員で、家事育児、仕事が優先、その次に競技。競技にかけられる金額は限られています」

「もちろんお金をかけようと思ったらキリのない競技ですが、私のような一般人が日本代表になることができる、挑戦してみようと思ったら誰でも挑戦できる魅力的な競技であることをもっと多くの方に知ってもらいたいです。そして、健康と美容のためにもトレーニングすることが当たり前の世の中になればと思います」

大会ごとに課題を見つけて改善し、時間とお金のやりくりをして、世界選手権でも銅メダルという成績を収めた藤井選手。そんな藤井選手に今年の目標を聞いた。

「オールジャパンでマスターズ・身長別ともに昨年の自分を超えること、そして世界選手権に出場することです」

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材:あまのともこ 撮影:中原義史

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