幼少期に受けた何気ないいじりや言葉が、大人になってもずっと心に引っかかったまま。そういう方は少ないないはずだ。
11月9日(日)大阪市のドーンセンターで開催された『サマースタイルアワード(以下サマスタ)関西予選』ビキニモデル部門(※)ショートクラスで優勝した田中優里菜(たなか・ゆりな/27)さんもそのうちの1人だった。
※ビキニ着用し、 Vシェイプ~タイトな腹部や殿部の丸みが評価される

ふっくら体型から舞台の真ん中で輝くまで
「幼少期からふっくらしていて、よく体型についていじられていたんです。いわゆる『いじられキャラ』ですね。そんな自分を『私はこのいじられキャラのポジションで良いんだ!』と受け入れることで心を守ってきた時期があったんです」
田中さんはそれでも、ずっと胸の奥に秘めた言葉があった。
「私は絶対にもっと輝ける」
その小さな声を抱き続けて、それを信じて動こうと決めたのがサマスタの舞台だった。
「サマスタPRO選手の千原由理奈さんのコンテスト動画を見て感動したんです。『私もこんなカッコ良い身体になって、ステージで輝きたい!』って本気で思ったんです」
その想いを胸にトレーニングを開始したが、当初は周囲の声が気になることもあったという。
「今までトレーニングをしていなかったので、急にトレーニングを始めた私を見て『何を目指してるの?(笑)』って周囲から言われることもありました。でも本気でトレーニングして変わっていく身体を見て、そういった声は徐々になくなっていきました。同時に私も自分で自分のことを強く信じられるようになってきました。『私は絶対にもっと輝ける』って」
「トレーニングは自分の目標なので大切です。でも仕事や私生活の土台を崩さないように、やるべきことは必ずやっています。その上でトレーニングをするようにしています。時間が限られているので、平日は1時間以内でトレーニングを集中して終わらせていますが、どうしても忙しい日は割り切ってオフにしてます」
田中さんの初挑戦のボディコンテストは、2023年のサマスタ関西新人類のビューティーフィットネスモデル部門。しかし結果は予選敗退。翌年の2024年はカテゴリーを変更し、ビキニモデル部門で4位、そして今回ついに優勝を勝ち取った。
「正直苦しい時期もありましたが、全部が自分に必要な経験だったんだと思えるようになりました。トレーニングやコンテストを通して、新しい自分に出会えていることが本当に幸せです。失敗したり壁にぶつかっても、一つずつ乗り越えてこれからもパワーアップしていきます!」
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取材・文:柳瀬康宏 撮影:岡暁
『月刊ボディビルディング』『IRONMAN』FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格は、NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット、リフォーマー。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動もしており、2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに毎年挑戦している。
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