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日本のトップボディビルダー嶋田慶太の過去最高を叶えるトレーニングの質へのこだわり

トレーニングへの取り組み方に変化があったのは鈴木雅氏に師事してから、と語るのは嶋田慶太選手だ。日本選手権に向け大きく方針を変えた嶋田選手は2023年の仕上がりが1カ月遅かったことを自身の「調整力」に未熟な部分があると捉え、トレーニングの方向性を変えた。
※IRONMAN2024年10月号へ掲載された嶋田慶太選手のインタビューをWEB用に編集したものです

1.質にこだわるトレーニング法

嶋田「僕のトレーニングが長くできていたのは『質が悪いからだ』ということを鈴木雅氏のセミナーやパーソナルを受けて真っ先に思いました。凝縮した1セット1レップになると重量も持てないし回数もこなせない。心身ともに疲弊して上半身60分下半身で90分が限界ですが、この方が成長は確実に早くなりました」

嶋田慶太選手の背中トレ

2.嶋田選手のボディメイクの基本的な考え方

嶋田「ボディメイクの考え方は鈴木雅氏からの影響が大きいです。例えばスクワットが上手くできないとしてフォーム自体ではなくその動作が自然とできる身体となるよう指導されるようになりました。トレーニングキャリアが長くなるほどトレーニングメニューなどの内容よりももっと前の段階のエクササイズや日常生活レベルの改善が求められます。自分の場合は『呼吸』。日常的に力むのが癖になっているボディビルダーは呼吸が浅くなりやすいです。息を深く吸う・吐く機能が弱いと体幹も伴って弱くなります」

3.強化部位を鍛える理由(ワケ)

<注力部位を腕と僧帽筋にした理由は?>

嶋田「腕は自分の強みである肩や胸とのバランスをとるためでもあるし、四肢が発達してるとフレームが大きく見えるし、腕を上げたポーズも映える。『格好良いだろうな』と思ったからです」

<勝てる身体をつくるためにトレーニングを変えたのでは?>

嶋田「本音を言うと腕を鍛えた動機は『もっと太いほうが格好良いと思った』からです。僧帽筋に関しては今までやってこなかったから鍛えてみようというくらいの動機です」

4.美しい、かっこいいが動機

<嶋田選手の独特のボディメイクの信念について>

 嶋田「今でも『ボディビルダーに見えない』と言われるのは最高の褒め言葉です。大会に向けて意識しているのはしっかり絞り込むことくらい。僕が目指すのは、ボディビルを何も知らない人が見ても『格好良いな』と思ってもらえる身体です。トレーニングを始めたころから体操選手のような均整のとれた身体が好きでした。この理想が審査基準に適さないとしても構わない。むしろ不適合な身体でどこまで戦えるのかということに興味があります」

嶋田慶太選手

異端にして美麗な男の美学と挑戦は続く。

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取材:にしかわ花 撮影:中原義史

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。

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