フィットネストレーナー小倉シエカさん直伝の“股関節ケア”で理想のお尻を手に入れる股関節エクササイズを紹介。今回のエクササイズは「テスト」「メンテナンス」「安定性向上エクササイズ」の3段階で股関節にアプローチしていきます。
【Test】
ロッキング
テスト種目でまずは股関節の現状をチェック!股関節の動かしやすさや左右差、違和感を確認しましょう。スクワットのフォーム改善エクササイズにもなります。
- ①
- ②
①四つ這いになり、ガニ股の要領で両脚を軽く外に開く(外転・外旋)。
②お尻の先端から頭までが一直線になるよう意識し、背骨のニュートラルを保ちながらお尻を後ろに引く。
ココがポイント
ココに注意
【Self Maintenance】
痛みと違和感を軽減
股関節の癒着改善セルフメンテ
テスト種目で股関節の硬さや詰まりを実感した人は、エクササイズの前にセルフマッサージなどで癒着を取りましょう。
【Self Maintenance 1】 股関節の深い屈曲をサポート
内転筋のリリース
片膝を立て、パンティラインの恥骨に沿って力を入れずにマッサージ。脚を開くと筋肉が緊張するので、両脚は写真のように閉じ気味で。
【Self Maintenance 2】 股関節の前方滑りを改善
大腰筋の活性
- ①
- ②
仰向けになり、片側の手を腰の下に置いたら、反対側の脚を外に広げながら脇のほうに引き寄せ5秒間キープ。筋肉を収縮させて緊張をゆるめる。
ココがポイント
【Self Maintenance 3】 股関節の前方の詰まりを改善
股関節後部のストレッチ
- ①
- ②
①四つ這いから片側の脚をもう一方の脚とクロスする要領で斜め後ろに伸ばす。
②滑らせるように後方に脚を伸ばしながら、軽く股関節を曲げる。
ココがポイント
【Exercise 1】
お尻トレーニングが変わる!
骨盤・股関節の安定エクササイズ
骨盤の安定性アップや股関節の動的安定性アップで、股関節の動きの質が大きくレベルアップします。
【Exercise.1】 股関節の深い屈曲をサポート
6カ月ポジション呼吸
仰向けになり後頭部、みぞおちの裏を床につけ、脚を軽く外側に開いて天井に伸ばし、つま先を掴む。この状態で呼吸を行う。
ココがポイント
【Exercise.2】 股関節の動的安定性を高める
サイドステップ運動
- ①
- ②
①台の上に片足を乗せたら、サイドにもう片方の足を移動させる。
②サイドステップの際は台の高低差を活かし、股関節に体重がストンと乗るように意識する。
ココがポイント
ココに注意

【Exercise.3】 股関節でバランスを取る
ニーリングヒップロック
- ①
- ②
- ③
膝立ちになり両手を万歳のように上げたら、片方の脚を一歩前に踏み出す。骨盤と手の高さは変わってもOK。股関節でバランスを取る感覚をつかむ。
ココがポイント
股関節を安定させるコツをつかんだら、踏み出した脚を少し空中で止め、さらにバランス感覚を養いましょう。
【Exercise.4】 股関節の動的安定性を高める
ローテーションコントロール
- ①
- ②
- ③
①壁やアジャストベンチに片方の手を添え、軸足を軽く曲げて、もう片方の脚を浮かせてスタンバイ。両膝は同じ高さにキープ。
②浮かせた脚をゆっくり床方向に下げ、軸足は膝の高さを変えずに股関節でバランスを取り回旋運動を感じる。
③続けて浮かせた脚をゆっくり上げる。このときも軸足は膝の高さを変えずに股関節でバランスを取り回旋運動を感じる。
ココがポイント
一通りエクササイズを終えたら、ぜひ最初のテスト種目をもう一度、実施してみてください。ビフォー・アフターではないですが、股関節に痛みや硬さがある人ほど股関節周りのコンディションの変化を実感できるはずです。
シエカ
1979年生まれ。フィットネストレーナー/運動経験ゼロであったが、体型の崩れをきっかけに2007年、27歳で筋力トレーニングを開始。JBBFボディフィットネスに出場し、東京・関東(初代)・東日本(初代)大会チャンピオンとなる。2010年に全日本大会準優勝、11年東アジア選手権代表に選出。現在はピラティス、ウエイトトレーニング、筋緊張抑制などを組み合わせたコンディショニング&ボディメイクを行うパーソナル指導を中心に活動中。
取材・文:藤村幸代 撮影:中原義史 Web構成:中村聡美