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会社員パワーリフター・佐竹優典、日本人初のワールドゲームズ2連覇達成

第12回ワールドゲームズ(中国・成都)パワーリフティング男子軽量級(エクイップ)で、会社員アスリートの佐竹優典選手(さたけ・ゆうすけ)が優勝。スクワット310kg、ベンチプレス217.5kg、デッドリフト272.5kgのトータル800kgを挙げ、パーソナルベストにして日本新記録を樹立。前回大会に続く2連覇という快挙を成し遂げた。

佐竹優典選手

佐竹選手はスクワット310kgで勢いをつけ、得意のベンチプレスで217.5kgを成功。最後のデッドリフトでは272.5kgを引き切り、トータル800kg(IPFポイント107.63)に到達した。これは自身のベスト更新に加え、男子66kg級の日本記録を塗り替える記録となった。
※IPFポイント:エクイップまたは、クラシック、男・女、パワーリフティングまたはベンチプレスで係数が異なり、体重・挙上重量により算出される。

試合後、佐竹選手は「ワールドゲームズではIPFポイントで競われるため、実はトータル800kgは全然意識していませんでした。日本記録更新も試合後に知ったんです」と振り返った。

前回2022年バーミングハム大会での佐竹選手の記録はスクワット310kg、ベンチプレス210kg、デッドリフト265kgで、IPFポイント105.49をマークして優勝、日本人初のワールドゲームズ2連覇を達成した。

佐竹選手は高校・大学とパワーリフティング部に所属し、卒業後は一般企業に勤めながら競技を続けるトップアスリート。2022年の優勝時には「平日はジムで限られた時間の中、サクッと練習し、土曜日に7〜8時間をかけて全種目を追い込む」と、会社員生活と競技の両立に奮闘している姿を語っていた。今回の2連覇は、まさにその積み重ねの結晶といえる。

2022年の初優勝後、佐竹選手は「ワールドゲームズチャンピオンの名に恥じない選手、人間になれるよう精進していきたい」とコメントしていた。高校時代には「パワーリフティングを頑張ればスポーツ推薦で青学に行けるぞ」という先輩の一言から本格的に始まったパワーリフティング人生だったが、今や日本を代表する存在として歴史を作り続けている。

佐竹選手は全日本選手権で9連覇を成し遂げ、さらにワールドゲームズで2大会連続の金メダルを獲得した。佐竹選手にとって、それはあくまで通過点にすぎない。真の「世界一」を決める舞台は、11月に控えるルーマニア開催の世界選手権となる。これまで積み重ねてきた栄光を背に、満を持して世界の頂点を狙う。

取材:FITNESS LOVE編集部

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