元Yoga&Fitness編集部として、雑誌編集を行いながらヨガをするうちに、どんどんヨガにハマってしまい……ついにインドで本格的にヨガ・アーユルヴェーダを学ぶため、3年半続けた会社を退職することに。翌月、1カ月間の「ヨガ修行」を開始。その後はインドの南から北にかけて旅をし、計2カ月間のインド生活を終えて帰国しました。ヨガ初心者、英語もうまく話せない、海外一人旅もしたことないような私ですが、「インド」で学んだことを何話かに分けて伝えていきます。
12月22日は「冬至」でした。冬至は一年の中で太陽が出ている時間が最も短く夜が長い日であり、ここから運気が開運していくとも言われています。これは夏から冬にかけて増えていた「陰」のエネルギーが冬至のタイミングで弱まり始め、春に向けて「陽」のエネルギーが増えていく(太陽の出ている時間が増えていく)ことからも言われています。陰から陽への転換期は体調を崩しやすく、昔の日本では「邪気がつく」と考えられていました。体力をつける、身体を温める目的で冬至にカボチャを食べたり、柚子湯に入るという風習がありますが、みなさんはどのように過ごしましたか?
さて、今回はアーユルヴェーダの観点から「冬の過ごし方」についてお伝えできればと思います。
■冬は太りにくい時期?
夏から冬至にかけては太陽の力が弱まり、寒さから身を守るために身体の中のエネルギーを上げていきます。食欲はどんどん高まっていきますが消化力も高まるので、しっかりとお腹にたまる食事(油性なものなど)を摂ることがお勧めです。しかし、消化力にも個人差があるため腹8八分目を意識しましょう。
■ピークは冬至まで
冬至を過ぎると、春にかけて太陽の力が強まっていきます。身体の中のエネルギーは少しずつ落ちていき、消化力も弱まり始めます。ここで気をつけたいのが「冬は代謝が上がるから太りにくい」と認識してきた方。クリスマスや年末の忘年会、お正月などイベント盛りだくさんのこれからは、楽しみながらも身体の声に耳をすまして、食べ過ぎには注意しましょう。
■今日から始めたい冬の過ごし方
アーユルヴェーダの観点から見ると冬は「ヴァータ(風と空のエネルギー)」が過剰になりやすい時期です。冷え性、便秘、関節痛、ストレスを受けやすいといった不調は、ヴァータ過剰による影響のため、身体を温めたり、乾燥対策をしっかり行いましょう。
・「甘味」「塩味」「酸味」「油分」を意識した旬の食材を取り入れる。※寒い地域で育つ食べ物は甘味を増したものが多いです。
・40度程度のお湯で10分間の入浴を行う。
・白湯を飲む。
◎ポイントは“耳”
耳は風と空のエネルギーを司る場所。オイル(太白ごま油)を塗った綿棒を使って耳の中を潤し(炎症、熱がある方はやめましょう)、イヤーマフラーなどで耳の中に風を当てないようにするのも冬の対策にオススメです。
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取材:松本実奈美 写真提供:Bipin Singh Pharswan