冬はどうしても身体を崩しやすい季節。さらにコロナ禍ということで、体調の変化にも敏感に。冬本番を迎える前に、免疫力を落とさないためにはどうすればいいか?これをさまざまな側面から桑原先生に解説してもらいました。免疫力アップの秘訣を3回に分けてお届け! 今回は、「免疫力アップにつながる栄養素」についてお話しします。
第1回は、「免疫力を上げるためにまず見直すべきこと」として、運動も休息もどちらもしっかりとることが大切で、まずはそこがしっかりバランスが取れているかを見直すことが大切だとお話ししました。
栄養も基本的にはバランスが重要で、免疫力アップすると言われている食材を単独で摂ったとしても、根本的に主要な栄養のバランスが崩れていては効果が出ません。つまり、三大栄養素のバランスを考えて、偏食をしない。これが栄養面での前提条件となります。その上で具体的な免疫力アップにつながる栄養素を挙げてみましょう。
免疫力を上げる野菜
タマネギ、ニンニク、ネギ、ニラ
一時期、草食男子という言葉が流行ったように、草食というと弱々しいイメージがあるかもしれませんが、野菜の中にも非常に強い力を持ったものがあります。
例えば、タマネギ、ニンニク、ネギ、ニラ。これらの野菜は食べただけで、相手にそれを食べたことが分かるくらい強烈なもので、言い換えればそれだけ食材としての力があるということです。これらの正体は硫化アリルという成分です。これが身体の中に入るとアリシンという物質になり、これが臭いの素でもあるのですが、アリシンは抵抗力や免疫力を上げて、殺菌能力も高く、さらにビタミンB1の吸収をものすごく高めてくれます。
中には、ニンニクには硫化アリルだけでなくビタミンB1も含まれ、これがニンニクを食べたら元気になる理由なのです。
臭いが気になるなら
ニンニクやタマネギは臭いが強烈なので、シーンによってはあまり好まれないかもしれません。そんなときはニラがオススメです。ニラは翌日まで臭いが残りにくいので、翌日に人と会う予定や仕事がある場合にニラを食べると良いです。
抗酸化には小松菜
それ以外にオススメの野菜は、小松菜です。アリシンと共に、免疫力を上げるキーワードになるのがビタミンA、C、Eの3つです。これらは活性酸素の代わりになる抗酸化の役割を果たすもので、小松菜にはこの3つが全て含まれます。さらに小松菜は鉄分も豊富で、カルシウムまで入っているのです。ニンニクやタマネギのように主張が強い野菜ではありませんが、とてもポテンシャルが高い野菜なのです。
桑原先生が気に入っている野菜
パプリカ
パプリカは唐辛子の一種で、色によって栄養素がそれぞれ異なります。どの色のパプリカにも共通して言えるのはビタミンA・C・Eが豊富なこと。
特にビタミンCはとても酸化(破壊)されやすい栄養素なので、大量に摂らなければ効果が出にくいものなのですが、パプリカはビタミンCの宝庫でもあります。さたにパプリカにはビタミンCを壊れにくくする「ビタミンP」という栄養素も含まれているので、ビタミンCをしっかりと身体に届けるという意味においても有効な食材です。
納豆
多少好き嫌いが分かれる食材ですが、納豆もオススメ食材のひとつです。納豆に含まれる大豆イソフラボンが免疫力を上げてくれるのです。
タマネギ、ニンニク、ネギ、ニラ、小松菜、パプリカ、納豆。
これらを上手く日々の食材に取り入れることで免疫力アップが期待できます。
次回は、免疫力アップのキーワードとなる「腸内環境」についてお話しします。
取材/文 Woman’sSHAPE編集部 イラスト 小泉純子
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