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【筋肉超人伝説】日本ボディビル史上最年少ファイナリストが、”難関”東京のチャンピオンになる直前の話(前編)

◆社会人大会への挑戦

吉田:ジュニア世代のタイトルを全て手にしたわけだから、次の目標として社会人の大会への出場も考えているんじゃないのかな?

相澤:東京選手権と日本クラス別の75㎏級に出ようと思っています。昨年は70㎏で仕上がったんですけど、毎年2、3㎏くらい増えているので、今年は72㎏でイケるんじゃないかと思うんです。

吉田:勝負の事を考えたら、体重のリミット一杯のところで出た方が筋量的には有利なんじゃないかな?

相澤:そうですね。例えば70㎏まで絞って、そこから水を1~1.5㎏抜いて、70㎏級でエントリーするのもありだと思います。でも、今は大きくする事が優先なので、絞る事にこだわり過ぎたくないんです。この先75㎏級でやって

いくつもりなので、それなら最初から75㎏級の選手と並んでみて、どう見えるかを確認したいんです。

吉田:将来を見据えての判断という事だね。

相澤:はい。まぁ将来的には80㎏級にいけたらいいんですけど。

吉田:という事は、今年は必ずしも順位を優先した出場ではないという事なのかな。

相澤:そうですね。順位にこだわるのは20代後半くらいでいいのかなと思っています。こだわらないと言うと嘘になるんですけど、でも、伸びる時期なのにこだわり過ぎて変な調整や減量をして筋量を失うのは馬鹿馬鹿しいので、今は身体を大きくする事が優先順位的に高いです。

吉田:目先の評価にこだわらず、長いスパンで計画性を持って取り組むという姿勢が良いね。東京選手権と日本クラス別に出場するという事は、その先 の日本選手権というのも視野に入れているんじゃないのかな?

相澤:はい、考えています。初戦が8月に東京で、翌月の9月が日本クラス別、10月が関東学生、その翌週が日本選手権、さらに翌週に全日本学生です。

吉田:かなりタイトなスケジュールだね。

相澤:そうなんですよ。これほど連続で大会に出るなんて滅多にない事だと思います。でも、日本選手権で自分より明らかにレベルの高い人と並んでみた時に、自分がどう見え、どこが足りないのかを確認したいんです。それに、今年は10代最後なので、挑戦してみたいというのもあります。

吉田:やっぱりチャレンジャーだね。ところで、学生選手権は4連覇を狙っているの?

相澤:はい、4連覇したいですね。1年生の時だけ優勝して、その後出ないで、“幻の優勝”みたいな感じもありかなとも思ったんですけど、出られるんだったら出ておいた方が良いかなと思って。泉さんも出るので、ライバルとして戦いたいという思いもあります。

吉田:同世代のライバルとして泉選手と榎本選手の名前が出たけど、その他のライバル選手は?

相澤:ライバルって勝手に思っているだけですけど…トップ3の方々は…というか、トップ12の方々は。

吉田:日本選手権のファイナリスト?

相澤:はい。 多分向こうは何も思ってないでしょうが、自分で勝手にライバル視しています(笑)。じゃないと上に上がれないですから。近場でやっていてもダメだと思うんですよ。

吉田:日本選手権のファイナリストにライバル意識を持てるとはさすがだね。そうなると昨年優勝争いを演じた、鈴木雅選手と横川尚隆選手の存在を外す事はできないよね。

相澤:もちろん自分の中ではライバルだと思っています!勝手にですが(笑)。

吉田:それじゃ、相澤くんにとって鈴木選手と横川選手はどのような存在なのかな?

相澤:横川さんは“ザ・ボディビルダー”という感じですね。全てをボディビルに費やし作り上げた身体、選手というのでしょうか。自分はボディビルダーでもありますが、トレーニング好きなので(笑)。ポテンシャルもずば抜けていますよね。憧れという存在でもありますが、同時にライバルという感じです。

吉田:「鈴木雅&横川尚隆対談」(月ボ4月号)を読んでの発言だね。

相澤:そうです(笑)。

吉田:それじゃ鈴木雅選手の存在は?

相澤:雅さんは尊敬する方です。正直ここまで雅さんの事を尊敬するとは思っていなかったです。話す機会が増え、雅さんの人柄を知った時に、こんな人になりたいと思いました。身体はもちろん素晴らしいのですが、それと共に人が良いんです。岡田(隆)先生が日体大バーベルクラブに伝えている「人間力」をとても感じます。自分も人間力があり、説得力を持ち、みんなの模範になれるような選手になりたいです。


相澤隼人(アイザワ・ハヤト)1999年10月21日生まれ (21歳)神奈川県出身 日本体育大学在学中〈大会成績〉2015年~2017年全国高校生ボディビル選手権前人未到の3連覇/2017年日本ジュニアボディビル選手権優勝/2017年世界ジュニア選手権75㎏級5位/2018年・2019年全日本学生ボディビル選手権優勝/2019年東京ボディビル選手権最年少優勝/2019年全日本男子ボディビル選手権9位

 


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