21歳の新王者・相澤隼人が1カ月前に語ったポージングへの想い。トレーニングだけじゃない、ボディビルの奥深さ

日本選手権1ヵ月前に相澤選手が教えてくれたのは「ポージング」や「今年のテーマ」。日本選手権において、優勝という輝かしい成績とともに勝ち取ったベストアーティスティック賞の背景にある、ポージングへの想いがこのとき語られた。

取材・文:IM編集部 撮影:北岡一浩

――今年は多くの地方大会において、ゲストポーズを行いました。そこで印象的だったのは、ミスターユニバースに輝いた須藤孝三氏が昔ゲストポーズで使用していた曲を使っていたことです。
相澤 本来、ボディビル競技というのは芸術であるべきだと思います。今のプロリーグなどを見ると、マスモンスターがかなり多くいます。それがボディビルなのかと言われると、自分は違うと思っています。須藤氏は、日本人で世界を獲っている方ですけど、決して筋肉が爆発的に大きいという選手ではないと思います。それでも世界で勝てた理由として、鋭い切れ味であったり、美しいポージング、須藤氏が放つオーラ、そういう部分をボディビルダーとして持っていたからだと考えられます。須藤氏が使っていた「アフリカンシンフォニー」という曲は、須藤氏の代表曲とも言われていますが、筋量だけではないボディビル本来の形を表現できるのではないかと思い、今年のゲストポーズの曲として使わせていただきました。

――人間が本来持ち合わせている筋肉の芸術を魅せるということですね。以前、リー・ラブラダのような選手になりたいとSNSで話していました。
相澤 ラブラダは、ポージング、身体に弱点がないと思っています。弱い部位が感じられず、かといって強い部位があるわけでもない。オリンピアでは2位が最高でしたが、リー・ヘイニ―のような、背丈が明らかに大きい選手と並んでも闘える選手でしたし、そういうところなども含めて、ラブラダから学べることは非常に多いです。毎日ポージングの動画を観ていますし、日々研究しています。

――ずばり、今年のテーマは。
相澤 楽しむことです。19年はシーズンが長かったせいか、精神的に後半は無理くりやっていて、きつかったです。競技である以上、ピークが存在するので、それをどこに持っていくかがひとつの大切な部分ではないかと思っています。ただ、正直自分の今の技術では、ピークを維持することはできませんし、だからこそ試合の選択が非常に大切になっていきます。その中でも、自分がやっているものは楽しまないと意味がないというか、きつい部分は多少なりともありますが、きついだけが全てではないし、きついことを乗り越えて得られる達成感もあるかと思います。それで楽しいと思えるなら良いかもしれませんが、自分は19年のシーズンで楽しいと思えることが少なかったと感じています。

今はシーズンを通して非常に楽しいですし、トレーニングの調子も良く、私生活も充実していて楽しめています。なので、楽しむというのをテーマにして、ボディビルに触れられたらいいなと思います。

楽しむことをテーマに、今シーズンを最高の形で締めくくった相澤選手。これからのさらなる活躍が非常に楽しみだ。

≪IRONMAN2021年11月号は日本選手権王者・相澤隼人選手が表紙≫

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【仰天ビフォーアフター】これぞ”10代の力”兄の影響で始めた筋トレでボディビル最年少王者に!相澤隼人

あいざわ・はやと
1999年10月21日生まれ、神奈川県相模原市出身。
身長164㎝、体重75㎏(オン)85㎏(オフ)
トレーニングを先にしていた双子の兄の影響から12歳でトレーニングをはじめ、非常に向上心があり、勉強熱心な性格と成長期が重なったこともあり、すさまじいスピードで成長が進行している若手No.1選手。若手と言いながらも、ボディビル歴8年というから驚きだ。多くの方から今年優勝では?と期待の声が寄せられている。
主な戦績:
2015~2017年 全国高校生選手権優勝
2017年 日本ジュニア選手権優勝 世界ジュニア選手権75㎏級5位
2018年 全日本学生選手権優勝
2019年 東京選手権優勝 日本クラス別選手権70㎏級4位 全日本学生選手権優勝 日本選手権9位
2021年 日本クラス別選手権80kg級優勝 日本選手権優勝


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。

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