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鈴木雅が解説する「ハンマーストレングスマシンで背中を鍛えるときの重要ポイント」

数あるトレーニングマシンの中でも背中のマシンはラット系、ロウイング系など種類が豊富。だからこそ、マシンの意図をしっかりと読み解いて適切な使い方をしなければ、例えば「広背筋下部を狙いたいのに大円筋に効いてしまう」なんてことにもなりかねない。ポイントは「軌道」「グリップ」「シート」「足の位置」。今回から、背中のトレーニングにおける最大限の効果を得るための方法を鈴木雅が解説する。

取材・文:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩、みつる

2016年ボディビル世界王者・鈴木雅

ハンマーストレングスのマシンの軌道の違い

フロントラットプルダウン

◆OK

グリップは親指の力を抜いたサムアラウン
ドで、手首はやや掌屈

このマシンに適しているのは広背筋の中部、下部。前から後ろの円軌道になっている。軌道が決まっているため、シートの高さによっては効かせる部位も変わってくる。基本は引いた際に肘が脇腹あたりにくるポジション。

◆NG

手首をまっすぐにしたNG 例。これでは軌
道が円を描けない

手首をまっすぐにして握ると、このように軌道が直線になり、本来狙うべき広背筋中部、下部に効かせづらくなる。このマシンは広背筋下部、中部を狙えるようにアンダーグリップでしか握れない設計になっているが、グリップを間違えると肩甲骨が上がり、広背筋上部、大円筋に刺激が逃げる。

アイソラテラルロウイング

アイソラテラルロウイング

肩甲骨を開きやすく、脊柱と胸椎の動きに合わせて肩甲骨を寄せやすい軌道になっている。肩甲骨の内側、特に上部よりも下部のほうに効かせやすい。

DYロウイング

DYロウイング

肩甲骨を下げながら広げられる、広背筋中部、下部を狙う軌道になっている。

次回は▶▶▶背中のトレーニングを行ううえで大事なグリップの握り方


鈴木 雅(すずき・まさし)
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。


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