元ダンサーが筋肉バリバリのビキニ選手に変貌を遂げた背景にはレジェンドの教えがあった

幾多のケガを乗り越え、日本ボディビル界の頂点に2度も立った男・谷野義弘(YANO’S GYM TOKYOオーナー)。トレーニング理論も様々なものを生み出し、ケガを防ぎながらも成長できるというトレーニングを実践する後継者は数多い。今回紹介するのは、その後継者の1人で、バルクとプロポーションを備えるビキニフィットネス選手・栗原綾乃だ。元ダンサー出身の彼女が日本の頂点で魅せた肉体美を作ってきた方法とは。

取材・文:月刊ボディビルディング編集部 撮影:中島康介(大会写真)、栗原綾乃

「ポージングと筋肉の動きを結び付けられるかに重点を置いています」

私が本格的にトレーニングを始めたのは今から6年前でした。当時はダンサーとして活動しており、パフォーマンスを見られる仕事なので身体にも投資をしようと思いました。最初は先輩に紹介された都内のパーソナルジムで週1回のトレーニングをしていたのですが、1カ月くらいで「私には合わない」と直感で感じてしまいました。同じ時期に競技をやっている友人に谷野ジムのトレーニングを勧められて紹介してもらったんです。家からも通いやすいこともありすぐに行ってみました。
初めて谷野ジムに入って、谷野(義弘)さんのことを「これが本物のボディビルダーか」と、一目見てすごいオーラを感じました。普通のジムじゃないと(笑)。でもそれですごく興味が沸いたんです。そこから本格的にトレーニングを始めて3カ月くらい経ったときに身体の変化を実感し始めたのですが、谷野さんや(関根)秀子先生に冗談交じりかもしれませんが、「大会に出てみなよ」と。でも私なんてと消極的でしたが、言われ続けていた中気が付いたら大会に向けて取り組み始めていました。
谷野ジムに通い始めた当初は、週3回の中でパーソナルと合トレをやっていました。初めに変化を感じたのは背中で、脊柱起立筋の周りに溝ができてきたと感じまし、お尻も上がりました。翌年、秀子先生がスポルテックカップに出場して3位になりました。そのことで「私の先生すごい」と強く思い、私も挑戦してみたいとビキニ競技に興味が沸き始めました。そこから秀子先生に手取り足取りと指導していただき、最初はついていくのに必死でした。そして29歳で結婚をして32歳のころにダンサーを辞めたのですが、そのころから谷野ジムパーソナルトレーナーとして活動を始めました。


ビキニ競技を始めた2018けて、私自身身体は確実に変化しています。ポージングも年々取りやすくなってきていると感じました。もともと高校生のときに3年間器械体操部に所属していましたが、そこで柔軟性を得られました。ダンサーのときもそれがかなり活かされていましたが、大人になってくるにつれてどうしても身体が硬くなってしまったんです。
初めてのコロナ禍のときに仕事もジムも休業していたので、また一から当時の柔軟に取り組んでみました。ジムの休業明けに谷野式スクワットをしてみると、いつもは合格点がもらえなかったのに、コロナ明けで合格できたんです。しかも重量も更新できて、弱点の下半身の強化を行うことができ始めました。なので、コロナ禍での休業期間中は、そういうことを見つめ直せて良かったと思います。
現在の分割は固定で月:胸・腕、火:背中・殿部を少し、水:オフ、木:脚、金:肩、土日がオフです。各部位へのこだわりはフォームを大事にすること。全てはボディビルのポージングからきていると感じており、いかにポージングと筋肉の動きを結び付けられるかに重点を置いています。自分のよく見える形をどうしたら表現できるかなど、谷野さんがよく発してくれる“谷野語録”を思い出しながら取り組んでいます。
谷野さんにはいつも「10打数10安打決めろ」と言われ、ハイレップをやっても効いていなかったら意味ないから、丁寧にフォームを大事にしろと。それができないと時間の無駄だと。でもそれは本当に正しいと思います。昨年までは時間をかけてこの重さをやっていたら筋肉になってるだろうと考えて、とにかく重量重視で取り組んでいましたが、それがオールジャパンでの結果に直結したのかなと感じました。
今年は初戦に東京選手権に出て優勝することを目標にしています。また、今の階級で出られるのが最後のなのもあり、オールジャパンも優勝を目指しています。昨年はもう2~3㎏絞りたかったので、今年は調整期間にも余裕を持っていこうと思います。


くりはら・あやの
1988年4月9日生まれ/34歳/秋田県出身/身長:165㎝/体重:52㎏(オン)・61㎏(オフ)/谷野ジム東京パーソナルトレーナー/好きな食べ物:お肉/嫌いな食べ物:漬物、きゅうり/トレーニング以外の趣味:愛犬に貢ぐこと、食事
主な戦績:2019年オールジャパン選手権35歳未満163㎝超級6位、関東オープン大会163㎝超級優勝

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