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陸上競技で鍛え上げたカラダが美しい女子ビキニアスリート

昨年オールジャパンフィットモデルチャンピオンシップス163㎝超級3位、オールジャパンチャンピオンシップスビキニフィットネス163㎝超級3位と、2021年同大会準優勝に次ぐ表彰台を守った石川県の永江仁美選手。永江選手は陸上競技をやっていたバックボーンがあり、その筋肉はウエイトトレーニングでより洗練され、ビキニフィットネス、フィットモデルの両カテゴリーで抜群のポテンシャルを発揮している。

【写真】スター性溢れる表情、肉体の完成度、仕上がったバックポーズ

永江選手は中学生のころから陸上競技部に所属し、走り幅跳びを専門としていた。その間、走練習や技術練習の他にプライオメトリクスや補強、サーキットなどのトレーニングにも取り組む。陸上は高校生まで続けた後、燃え尽き症候群のような症状に見舞われ、陸上競技に真剣に取り組むことはおろか、競技観戦もできなくなってしまい、10年ほど競技から離れていた。
「そんなときに、家事の最中に不注意でガラスのコップを落としてしまって、割れた破片が足首に刺ささり足趾の腱を断裂してしまうケガを負ってしまいました」

そのとき逆に競技に対する想いが再燃した。
「もう思い切り走れなくなるかもしれない、このケガが治ったら必ずもう一度フィールドに立って跳びたい」。

手術後のリハビリを兼ねて、やり投げ競技をしている夫にウエイトトレーニングを教えてもらった。そして、その時期に始めたプールの監視員のアルバイトで、大きな出会いを果たす。

ビキニフィットネスを永江選手に勧めた恩師との出会いだった。そこから陸上競技と並行してビキニフィットネス選手を目指し、恩師のもとで筋肥大を目的とした本格的なウエイトトレーニングを教わり始める。
「ご指導いただきながら筋肥大を目的としたトレーニングを始めた当初は、あまりのキツさに根を上げる日々でした。ですが徐々に扱う重量が増え、身体の見た目も明らかに変化していく、その過程が嬉しく、そして面白くてだんだんとトレーニングにのめり込んでいきました」

2020年に10年ぶりに夫婦で出場した石川県陸上競技選手権大会では、永江選手が走り幅跳びで高校生以来の自己ベストを更新。夫はやり投げで大学生以来の自己ベストを更新、夫婦で石川県選手権大会優勝を飾った。同時に地元石川県の金沢で、『金沢マッスルチャレンジカップ』が開催、フィットモデル、ビキニフィットネスのダブルエントリーで優勝という素晴らしい結果を残した。
「コロナ禍の真っ最中で先の見えない中、一緒のステージに立った選手の皆さんにもとても大きなリスペクトがあります。デビューをした年というのは本当に思い入れがあります。現在、選手として3年目となりますが、そのときの気持ちは強く残っています。トレーニングができる環境、健康、人との出会いに感謝して、当たり前は当たり前ではないと心に留め、今も自分の目標に向かって進んでいます」

永江選手は昨年、順位を落としたものの、トップ選手としての表彰台を死守した。
「他の選手と並んでみて、やはり肩からウエストにかけてのアウトラインが弱いと感じます。逆に体幹部が強いので、ウエスト周りの薄さを出さなければいけないと感じました。昨年からコンディショニングに通い始め、そこで身体の使い方の理解を深めて、ポージングの改善に繋げることと、ウエストを締めて薄さを出せるように呼吸の練習をしています。今年のオフはシーズンの延長線上のような形で体脂肪が増えすぎないように食事にも気をつけました。そのことによりトレーニングの質や集中力の向上にも繋がったと感じており、改めて栄養摂取の大切さを実感しました」

昨年まではダブルエントリーだった永江選手。今年はビキニフィットネス一本に絞り、ビキニフィットネス選手らしい魅力をステージで存分に出せるように挑戦していくという。

「大きな目標として、私はいつかビキニフィットネスで日本代表選手として国際大会に出場したいです。そのためにオールジャパンに向けてしっかりとコンディションを整えていくことが今年の目標。そして今年90歳を迎えた祖父が観戦することを楽しみにしてくれているので、家族のためにも最高のコンディションでステージに立ちたいです」

ビキニフィットネスに的を絞った永江選手は今年、自身の魅力を過去最高に表現してくれるだろう。

取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介(大会写真)、永江仁美

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