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「肉団子」と呼ばれたいじられキャラが大変身!無理なく痩せる継続可能なルールとは?【筋トレビフォーアフター】

「ダイエットのきっかけは、高校のウエイトトレーニング部に入ったことです。小・中は別の運動部だったのですが、周りが全員痩せていたこともあり体型にコンプレックスがずっとあって、筋トレをすれば痩せるんじゃないか、と漠然とイメージして入部しました」

当時、168cmで86kg、体脂肪率32%。「デブ」「肉団子」などのあだ名で、いじられキャラとして幼少からの肥満時期を過ごした天野北斗(あまの・ほくと/26)さん。変身前の食生活は悲惨なものだったという。

【アフター写真】別カット!大変身を遂げた天野北斗さんの背筋

「バイト先で廃棄になった菓子パンやお菓子がもらえるので、3食にプラスしてそれを食べまくる毎日でした」

ウエイト部に入ってからは、ひたすらBIG3(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)に打ち込んだ。当初の目的をすっかり忘れ、「挙上重量を上げる」という目標に向かって励んでいた天野さんの体重に変化が訪れたのは、「ウエイトリフティングの大会」の存在だった。

「ウエイトリフティングは体重階級別で戦うのですが、83kg級で出場しようとしたところ『化け物しかいないからやめとけ』と言われ、階級調整のために70kgまで落としました。落としたとはいえ筋肉量自体はそんなにないわけですから、まだ全然肥満といった体型でしたね」

次なる変化は18歳のとき、フィットネスクラブにアルバイトとして採用されたことだった。BIG3に加えてマシンの使い方を覚え、20歳からは完全にボディメイクを目的としてトレーニングをするようになった。日頃の運動習慣もでき、エスカレーターから階段、最寄りの一駅前から歩く、自転車での移動距離を増やすなど地道なダイエットを行った。

「身体が変わり始めて大会に興味が湧くようになりました。でも自分では勝てないだろうという躊躇で、結局その後ずっとやりたいけど出ないというくすぶった状態でした」

天野さんが決意したのはそれから5年後。だが、目標を明確に定めたことで、やはり身体の進化は一気に進んだという。

「食事を減量用に変えたことで、やはり劇的に変化しました。朝はプロテインとベーグル、昼は鶏胸肉とさつまいも200g、間食にプロテインとおにぎり、夜は炭水化物を抜いてきゅうり、キムチ、豆腐、鶏胸肉というメニューに固定しました」

ただ、“無理な減量はしない”と心に決めていたという。

「メリハリを作って、7日間減量したら翌日は好きなものを食べる、というように継続可能なルールを作りました。普通の食事がより楽しみになりましたし、美味しいものがより美味しく感じるようになりました」

そして2022年『マッスルゲート埼玉』メンズフィジーク新人の部172cm以下級に出場、9位という成績を収めた。念願の出場を果たしたことで、目標にも変化が。

「上位入賞を目指したいという気持ちになったのも勿論ですが、元々ずっとパーソナルトレーナーに憧れていて、遂に転職しました。この先もずっとボディメイクに携わっていきたいと覚悟ができたからです」

現在はジムトレーナーとして多忙な日々を送る。自分の経験から、顧客には「トレーニングも食事も無理をさせない」を大切にしていると語った。

「より理解を深めるため、『健康運動実践指導者』の資格も取りました。どんなに成果の出る方法でも、キツくて嫌になったらそこで終わりになってしまう。楽しく、一生継続できる方法を、顧客の人生をファーストにして考えたい。食事、睡眠、娯楽を大切にした、人生に後悔が残らないトレーニングとの両立を提案しています」

自身の目標としては、来年にまた大会に出るという。以前よりも良い成績になるように頑張りたい、と意気込みを見せながら、それでも優先はあくまで顧客の指導だという。

「今はとにかく、お客様と向き合って、ポジティブで自分に自信が持てるようになるためのサポートがしたい」

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取材:にしかわ花 写真提供:天野北斗さん

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