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「なんだあの脚⁉︎」会場がどよめく強烈な大腿四頭筋! 22歳の若きボディビルダーが“強く美しく”を追い続けて23歳以下日本一に

「なんだあの脚!どうなってるの⁉︎」

8月16日(日)、京都府京都市の京都テルサの会場がどよめいた。『日本ジュニア男子ボディビル選手権大会』が開催され、髙﨑光(たかさき・ひかる/22)選手が巨大で強烈な筋が入った脚を披露し、見事65kg以下級で優勝した。

【写真】会場がどよめいた!深く刻み込まれた大腿四頭筋を持つ髙﨑光選手

2023年に初めて同大会へ挑戦したときは予選落ち。それから6位、2位と毎年順位を上げ、4度目の挑戦でついに頂点へたどり着いた。

「予選落ちからスタートして、毎年順位を落とさず上がってきました。周りの応援と、自分の執念で絶対に勝ち取りたかったタイトルなので、本当にうれしいです!」

22歳ながらトレーニング歴は6年、大会出場歴は5年になる髙﨑選手。追い続けた日本一のタイトル。その原点にあるのは、かつて“弱かった自分”への思いがあった。

病弱だった自分を「強く美しく」変えたかった

「もともと病弱で、そんな自分が嫌だったんです。強く、美しくなるためにトレーニングを始めました。身体が弱かった当時は心にも余裕がなく、短気で人に噛みつくことも多かったですね。ただ、ウエイトトレーニングを始めて身体が変わっていくと、自分自身にも変化が生まれてきて、トレーニングで普段は出さないような力を発揮するからなのか、身体が変わるにつれて心にも余裕ができました。それと一緒に仲間も増えていったんです」

筋肉をつけることは、単に外見だけの変化ではなく、髙﨑選手にとっては、自分自身との付き合い方や、人との関わり方まで変えるものだった。

また、髙﨑選手がボディビルに惹かれた理由も特徴的だ。

「自分の中にある“強く美しく”というものを、全力で表現できるのがボディビルだったんです。筋肉をただ大きくするだけではなく、自分の身体そのものを作品のように作り上げ、ステージ上で表現する。そこにボディビルならではの面白さを感じました」

身体が大きく変わった転機は18歳。スポーツ系の専門学校へ進学するため一人暮らしを始め、北海道・札幌にあったB-ONEジム(現在は小樽)に通い始めた。

そこでボディビルダーとして活躍する小澤亮平選手や加藤佳選手など、ハイレベルな選手たちと同じ環境でトレーニングするようになった。

「強い選手がたくさんいる環境に身を置いたことで、自分の中の“基準”が一気に高くなりました。ボディビルへの熱もさらに入って、身体も急成長していきました」

周囲のレベルが上がれば、自分の中の“普通”も変わる。環境が髙﨑選手の身体を押し上げた。

スクワット230kg、トレーニング4時間超の過去

ボディビルにのめり込んでいった髙﨑選手は、かつてかなりハードなトレーニングを行っていた。1回4時間以上。スクワットでは、とにかく重量を追い求め、230kgを担いでいた時期もある。

「あるときに怪我を経験してからはフォームや疲労管理をかなり意識するようになりました。今はスクワットの1回での最高重量は180kgくらいになっていますが、トレーニング全体はむしろ強度も上がり良くなっています。4時間を超えていたトレーニングも、今では平均1時間半くらいになって、セット間の休憩も基本的に1〜2分以内にして、より密度の高いトレーニングとなっています。脚トレの流れは、前半は比較的重い重量を扱い、後半になるにつれて15〜20回ほどの高回数へ移行するような感じです。最後は疲労具合を見ながら自重スクワット120〜130回を追加することもありますね」

最後まで筋肉を使い切ることへのこだわりは今も変わらない。

ただ、以前との違いは「何が何でもやる」ではなく、その日の疲労や身体の状態を見ながら判断するようになったことだ。一度怪我を経験したからこそ、“頑張ること”と“無茶をすること”の違いを学んだ。

身体づくりは頑張る量を増やすだけではない

今後は一年間大会から離れ、身体づくりに集中する予定だと言う。そして再来年には神奈川ボディビル選手権優勝、日本ボディビルクラス別入賞を狙う。さらにその先にあるのが、日本ボディビル選手権の舞台。

「日本選手権で活躍できて、なおかつ観客の目を引きつけられる、見ていて楽しい選手になりたいです」

病弱だった自分を変えるために始めたトレーニング。4時間鍛え、230kgを担ぐほど夢中になり、ケガを経験して方法を見直した。そして23歳以下のボディビル日本一まで駆け上がった。

身体づくりでは、頑張る量を増やすことだけが成長ではない。長く続けるために、ときにはやり方を変えることも必要になる。

用語解説:
日本ジュニアボディビル選手権:23歳以下(開催年末時点で)のボディビルダーが出場し日本一を争うJBBF主催の大会

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

執筆者:柳瀬康宏
『月刊ボディビルディング』『IRONMAN』FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格は、NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット、リフォーマー。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動もしており、2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに毎年挑戦している。

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取材・文:柳瀬康宏 写真:中原義史

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