7月3日に開催されたマッスルゲート熊本でボディビル75kg超級とクラシックフィジーク175cm以下級で2冠を果たしたのは三島流平選手。2013年J-GROWキックボクシング全日本選手権ミドル級優勝し、Krushでプロデビュー。引退後はボディビル競技に転向し、2019年神奈川オープンボディビル選手権優勝などの実績を残している。ここでは、三島選手から略歴とともに身体づくりの方法を聞いた。
取材：FITNESS LOVE編集部 撮影：中島康介 写真提供：三島流平
三島流平選手
中学3年の頃の水泳授業で泳いでパンプした時に撮影した写真。すでにムキムキだ
──いつからトレーニングを始めましたか？
「学生時代はボクシングや柔道をやっていて、その補強で自重でのトレーニングは中学、高校生のときにやっていました。そのときの学校でのあだ名は「人間サイボーグ」でした。当時はTBSの筋肉番付にも出演しています。高校を卒業してから、ちょうどギャル男文化が到来し雑誌メンズエッグなどが流行り、筋肉よりも細身の奇抜なファッションが流行り、当時はギャルにモテたくて筋トレを辞めてしまいました」
23歳ギャル男時代。現在では想像がつかない
──そこからトレーニングを再開したきっかけを教えてください。
「ギャル男をやっていた自分も30代手前になり、人生を一回見直し、そこからキックボクシングを始め、アマチュアキックボクシング全日本選手権で優勝しました。K-1グループにてプロキックボクサーとしてデビューしましたが、長くはプロ生活は続けられず、わずか数戦で敗戦を機に挫折してしまいました。年齢も32歳だったこともあり将来の人生設計に悩んでもいました。しかしながら目標を失い、毎晩飲み歩くようになり、みるみる見た目もダサくなってく一方で、ある日こんなんじゃダメだ！と気づきK-1グループで一緒にプロデビューのときに殴り合った拳友に相談。そこで『ボディビルの才能あるんじゃない？』と本格的な筋トレを勧められて33歳の秋にウエイトトレーニングを本格的に始めました。そこからプロキックボクサーからボディビルダーへと転向することを決心しました」
キックボクシングプロデビュー戦後の写真（左が三島選手）
──現在のトレーニングメニューを教えてください。
「脚、胸、背中、肩、腕の5分割です。トレーニングは週5回です。ネガティブ動作をゆっくり丁寧に意識してます」
──トレーニングをしていて良かったことは何ですか。
「もうすぐ40歳ですが、若い！と周りから言ってもらえることです」
──逆にトレーニングをしていて辛かったこととそれを乗り越えた方法を教えてください。
「トレーニングや食事が優先となってしまい、友達付き合いや恋愛から遠ざかってしまっていることです。結果を出すことで周りも認めてくれるので『自分は自分なんだ』と、まずは自分自身に集中して全ては後からついてくる！と毎日言い聞かせています」
──仕事とトレーニングの両立について苦労、工夫していることはありますか？
「キックボクサー時代から似たような生活で仕事終わってからトレーニングの毎日なので身体は慣れてはいますが、睡眠時間が短くなりがちなので、日中眠いときはあります」
──栄養面でこだわっていることは何ですか？
「タンパク質を3時間おきにプロテインや食事から摂取しています」
2021年12月のオフ期。体重は95kg
──減量で意識していることがあれば教えてください。
「最近は水分を沢山摂取するように心がけています。1日約4～5リットル。代謝が上がって絞りやすくなった気がします」
──バルクアップで意識していることは何ですか？
「8回あがるかあがらないかの重量で3セットあがらなくなったら、すかさずドロップセットでなるべく限界まで追い込みます」
──次の目標を教えてください。
「とりあえず8月のJBBF日本クラシックボディビル選手権にエントリーする予定なので、ファイナルに残り表彰台目指して頑張りたいです。今大会は、パンプのとき、プッシュアップを頑張りすぎて全身が疲れてしまい、ステージ上で脚の踏ん張りがきかず、終始下半身の力が抜けてしまいました。あとは、バックポーズが弱いと思うのでポージング練習をやります」
──これから大会を目指す方へのアドバイスをお願いします。
「最初から完璧にいこうと思わず、気楽な気持ちで経験値を上げるつもりで どんどん大会に挑戦していったら良いと思います。それが経験と自信につながるし、運にも恵まれやすくなります」
