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運動嫌いが「48歳」でコンテストデビュー 「表彰式後は疲労困憊と空腹でフラフラでした」【私のコンテストデビュー】

宝田良子さん「運動嫌いでダイエットも諦めています」、多くの40代女性が漏らす言葉ではないだろうか。宝田良子(たからだ・りょうこ/50)さんもその一人だった。しかし今ではトレーニングが大好きでコンテストにも出場し、周りの人たちも巻き込んでフィットネスライフを楽しんでいる。宝田さんに起こった大きな変化のきっかけは何だったのだろう。

【写真】宝田良子さんハリのある後ろ姿

宝田さんが45歳だった5年前、近所にゴールドジムがオープンした。当時は運動嫌いでダイエットも諦めていたが、腰痛対策と体力作りをしようと入会を決めたそうだ。入会から1カ月ほど経ったころ、Mossa Group Powerという、音楽に合わせてバーベルなどを使い筋力トレーニングをするスタジオレッスンに参加するうちに、身体を動かすことが楽しくなり、もっと筋力をつけたいと思うようになったという。

その後、ゴールドジムの初心者サポートや、トレーナーに質問して教えてもらうことを通して、トレーニングそのものが好きになったという宝田さん。ジムのスタッフやトレーナーにコンテスト出場を勧められたとき、迷わず出場を決心したのは、「良い成果で恩返しができたら」という思いと、「井の中の蛙でいるのではなく、外の世界で自分がどんな評価をいただけるのか試してみたい」という思いからだった。ジム関係者と積極的にコミュニケーションを取ってトレーニングしてきたことが伝わってくるエピソードだ。

しかし、出場するまでにはいくつもの困難があった。

「通っているジムには、他にコンテストに出場している方もおらず、ポージングセミナーもなく、何をしたら良いか手探りで不安でした。ゴールドジムが出している動画や、過去大会の動画を参考に、ウェアやポージングなどを準備しました。また、減量中は、当時まだ家族にコンテストとは何か理解されていなかったので、特に両親と食事する機会ではカロリーオーバーになりがちでストレスを感じました」

そんな宝田さんには特に困ったことがあったという。

「一番困ったのはポージングでした。どうすれば理想どおりに立てるのか試行錯誤していたところ、昔お世話になったトレーナーさんに写真を送ってアドバイスをもらい、大会前1週間で猛練習しました」

周りの人たちに支えられて迎えたデビュー戦、2022年マッスルゲート東京ベイ大会。宝田さんはこう振り返る。

「ジムのスタッフ、ポージング練習を撮影してくれた友人、会場に応援にきてくれた仲間、リモートで配信を見ていてくれた家族、大会後に優勝を祝ってくれたジムの方々。周りの方々と一緒になって駆け抜けた楽しい思い出です」

デビュー戦では3部門にエントリーし、年齢別部門で優勝したが、デビュー戦ならではの失敗もあったそうだ。

「何度もステージに立ってポージングすると、結構なエネルギー消費になるとは知らず。食べ物をあまり持参していなかったので、表彰式後は疲労困憊と空腹でフラフラでした。エネルギー補給が大事です」

宝田さんにはコンテストに出場してよかったことがたくさんあった。

「これまで以上に、トレーニングの内容、食事、普段の姿勢への向き合い方が、真剣になりました。本格的に身体や栄養の勉強をするようにもなりました。周りの方々も、コンテストに出てみたいという方や、出場するなら応援するよ!と関心を持ってくださる方が増えました。自分も周りの方々も、フィットネスがより身近なものになったように思います」

デビュー戦を通していろいろな経験をした宝田さんに、これからコンテストデビューする人へのアドバイスを聞いた。

「はじめは分からないことだらけですが、やってみたいと思ったら、その気持ちだけでとりあえず飛び込んでみるのが良いと思います。何もかもが新鮮で、ドキドキワクワクの大冒険です。可能なら、周りの友達や家族も巻き込んで、一緒に冒険を楽しめたら最高だと思います」

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取材:あまのともこ 撮影:中原義史

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