4月26日、きゅりあん品川区立総合区民会館で『マッスルゲート東京大会』が開催された。ビキニフィットネスマスターズ2位、一般の部で優勝と素晴らしい結果を掴んだのは、土屋しのぶ(つちや・しのぶ/53)さん。大会までのトレーニング内容や減量方法について話を伺った。
【写真】人生100年時代!決意し立ったステージで輝く土屋しのぶさん
「ボディメイクを始める前は、懸垂なんて、とてもできず、ぶら下がることさえできませんでした。そんな私に主人が『自分の体重も支えられないのかよ』とか、アブローラーをやれば『全然、腹筋ないじゃん』と言うんです。それが悔しくて!いつか見返してやる、懸垂をカッコよく決めてやると思ったのがきっかけでした」と過去の悔しい思い出を語ってくれた。
その後、パーソナルトレーニングに通い始め、筋肉がついていくうちに大会への興味が湧いてきたという。
「もともと人前に出ることが苦手で、自分を変えたい気持ちがありました。50歳を過ぎたとき、人生100年時代だし、残りの人生でやりたいことを100個挑戦しようと決めたんです。富士山登頂、ピラティス、ファミレスに1人で入る…毎年少しずつ新しいことに挑戦し続けて、大会出場もそのひとつでした!」
筋トレを始めてからは意識も変わり、挑戦する力が養われていったと話す。
「大会に向けては、ストレス発散のためだった筋トレが、重量だけでなく『どこに効かせるか』を意識するようになりました。弱点克服だけにこだわらず、肩やお尻など、強みをさらに伸ばすことも心がけました」
「食事についてもPFCバランスを意識しました。今まで好きだった食べ物のカロリーを改めて見ると驚きます。好きなものを好きなだけ食べるのはやめて、なるべく作り置きしてお弁当を持参し、決まった時間に食べるようにしていました。でも、家族旅行やイベントのときは我慢しません。それが長く続けられている秘訣だと思います」と、メリハリをつけて取り組んでいたそう。
一方で苦労した点もあったという。
「マッスルコントロールがまったくできず、ポージングにすごく苦戦しました。自分の身体なのに上手く動かせなくて、『筋肉があってももったいない』と言われ、悔しくて泣いたこともあります。今は、片思いしている私の筋肉といつか両思いになる日を目指して頑張っています(笑)」
最後に今後の目標についても語ってくれた。
「体幹もメンタルもまだ弱いので、まずは身体も心も真ん中にズバッと一本の芯を持てるようにしたいです。いつかステージ上で心からの笑顔で客席を見渡して、『私を見て!』と自信満々に言える自分になりたいです!」
「大会に挑戦して、呼吸の大切さも感じました。良い姿勢や良いトレーニングは、まず呼吸からなんだと。半世紀、浅い呼吸で生きてきましたが、これからはしっかり深く呼吸して生きていきたいです。今後はピラティスと筋トレを両立していきたいと思います!」
人生100年時代を意識して始まった土屋さんの挑戦は、これからもさらに飛躍していきそうだ。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究中。
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取材:佐藤佑樹 写真提供:土屋しのぶ