「まだまだでした」
森野紗里菜選手(20)が硬い表情でそう言うと、隣りの勝埜未瀬選手(23)も「悔しい」と思いをぶつけ、さらに隣りの石原里紗(25)選手は「他の選手に比べたら全然」と自らを戒めた。華やかなステージ直後の高揚感はない。その代わりに、自分と逃げずに向き合おうとする真っすぐな思いは、ひしと伝わってきた。
3人は、アートやスポーツ、ビジネスなど「なりたい自分になる」ための知識や技術取得、資格習得の場である『ヒューマンアカデミー東京校』の学生だ。ボディメイクが若年層にも浸透してきている今、学生のボディコンテスト参加は珍しくないが、彼女たちは身体づくりから生活習慣の見直し、そしてコンテスト出場までを、あくまで授業の一環で行っている。
そんな彼女たちの挑戦を快く受け入れてくれたのが、今年3年目を迎える新興ボディコンテスト『Super Body Contest(SBC)』だ。今年は全国各地で15大会を実施する予定だが、その開幕戦となる『Super Body Contest SAITAMA00』大会が3月20日、埼玉県・所沢市民文化センターミューズマーキーホールで開催され、3人も男女の出場選手のべ110名の一員となった。
▶【SBC】SAITAMA大会の結果一覧はこちら=3.20速報
冒頭で悔しさや反省の言葉を口にしたように、結果は芳しいものではなかった。
2つのカテゴリにダブルエントリーしたものの、『SBC』部門のCHARMクラス(18歳~29歳)では全員が予選通過ならず。今大会からスタートしたSBCより瘦身の新カテゴリ『SBC TREND』部門では、石原選手のみがCHARMクラス(18歳~39歳)で予選突破を果たしたのが最高だった。
「緊張して、あまり自分を出せなかった。筋トレやポージングも練習はやっていたけど、まだまだ足りていないなと思います。ちゃんと身体を仕上げたかった」(森野選手)
「正直、まだここに立つレベルまで到達できていなかったです。悔しい。悔しいというか、皆さんに見せるレベルに仕上げきれていない自分が、すごくイヤです」(勝埜選手)
ただ一人、予選を通過した石原選手は、「やってきたことの成果は少し出せた」と語った。
「先月(2月)に『マッスルゲート』というコンテストでレギンスでの美脚を競うウーマンズレギンス部門に出ているんです。それがコンテスト初挑戦でしたが、そのときの画像や動画で自分の体を見て、全然できあがっていないなって。だから今回は、自分が思う理想の体にできるだけ近づけたいと思って、朝と夜の2回筋トレしたり食生活を改善したりしました。自分なりに今のベストは尽くせたかなとは思うけど、他の選手の方と比べると、まだ全然なので。今回やってきたことを今後も続けていきたいです」
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