6月18日に開催された『マッスルゲート浜松』。最もエントリーの多かったメンズフィジークカテゴリーの新人の部176cm以下級で優勝、一般の部でも2位に輝いたのは山戸貴司選手。細かったことがコンプレックスでトレーニングを開始、現在ではダブルスプリット・トリプルスプリットで鍛えている山戸選手にトレーニング・栄養のこだわりを聞いた。
取材：FITNESS LOVE編集部 撮影：中島康介
山戸貴司選手
──いつからトレーニングを始めましたか。
「自己流でしたが大学生のころからです。10代のころは体重が60kgぐらいしかなく、細いのがコンプレックスで始めました」
──現在のトレーニングについて教えてください。
「基本ダブルスプリットかトリプルスプリットです。脚以外は全ての部位、週に2回は刺激を入れています。腹筋は適宜です。若いころは重量を挙げることが正義と思ってやっていましたが、故障も多かったです。（大した重量は扱えませんが……）。今は対象筋をいかに追い込んで疲労困憊にさせるかを意識しています。またPOF法で同じ部位でも万遍なく刺激を入れるようにしています」
山戸選手のトレーニングメニュー
月 背中、肩（後）、二頭
火 脚、肩（前中）
水 胸（中下）、三頭
木 オフ
金 背中、肩（後）、二頭
土 胸（上）、肩（前中）
日 三頭
──自慢の部位とそのトレーニングメニューを教えてください。
「全身まだまだですが。今回の大会で背中の広がりを褒めていただくくことが多かったです。背中は上から引くプル系メインの日と、前から引くロウ系メインの日に分けています。日によって種目は変わります」
山戸選手の背中のメニュー例
チンニング 5セット
アシストチンニング 3セット
ワイドプル 9セット
ラットプル 3セット
フロントロウ 3セット
ローロウ 4セット
シーテッドロウ 4セット
ロープーリー 3セット
xシーテッドロウ 3セット
ワイドグリップデッドリフト 3セット
合計40セット
──トレーニングをしていて良かったことは何ですか。
「若く見られること、毎日活き活きと過ごせること、初対面の方ともコミュニケーションが取りやすいこと、全国にあるジムという空間を楽しめることです」
──仕事とトレーニングの両立について苦労、工夫していることはありますか？
「フィットネスクラブでマネージャー兼トレーナーをしています。両立に向けての工夫は、トレーニングするための環境を整えたり、時間を取れるようにスケジューリングすることです。また、お客様にジムへの入会を勧めたりトレーニング指導をする立場なので、自身が実践することは必須だと思っております」
──栄養面でのでこだわりは何ですか。
「栄養素はもちろん大事ですが、美味しいと感じられるものを食べることです。サプリメントも活用しています」
山戸選手のサプリメンテーション
プロテイン→効率の良いタンパク質摂取
EAA→朝一など吸収の早い必須アミノ酸の摂取
BCAA→トレーニング中の筋分解抑制
ビタミン＆ミネラル→体調管理
CLA →脂肪燃焼
HMB→取り敢えず摂ってみてます
クレアルカリン→トレーニング時の回数向上
カリウム→皮下から水分を抜くため
アルギニン＆シトルリン→血管拡張
クエン酸→疲労回復、脂肪燃焼
サイリウム、イヌリン→便秘改善
MCTオイル→脂質代謝を上げる
──減量で意識していることを教えてください
「水だけ飲んで朝一の有酸素運動です。減量時は脂肪燃焼を優先させています。筋肉量は増やすというよりもどれだけ維持できるかを大事にしています」
──バルクアップで意識していることは？
「タンパク質はもちろんですが、併せて糖質、カロリーをしっかり摂って空腹の時間を最小限にしています」
──次の目標を教えてください。
「ゴールドジムジャパンカップまでに今回よりもアップデートした身体をつくることです。筋肉量も過去最高を目指します。 全身強化しなければですが、特に肩、胸、腹筋は強化したい部位です。今回は最後まで体脂肪を落とすのに苦労したので、次回は大会の１ヶ月前には仕上げて、カーボアップなどのリハーサルを何回か行ってから当日を迎えたいです。ポージングは早い段階で第三者に評価してもらった方が良かったです」
──最後にこれから大会を目指す方へのアドバイスをお願いします。
「反省点とも重なりますが、早めの準備をすることで、肉体的にも精神的にも余裕を持って当日を迎えられると思います。大会出場を決めることで、生活習慣やトレーニングの質が確実に上がると思います。また、周りの人に出場することを公言することも大事だと思います」
