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IT関係の仕事をする46歳が女子フィジーク初優勝、リモートワークが幸いしてバキバキの肉体に

佐藤奈々子選手7月18日に開催された「第36回東京クラス別選手権大会」の女子フィジーク158cm超級に出場した佐藤奈々子選手(46)が、初優勝を果たした。今回で同大会のクラス別の卒業を考えていた彼女は、見事に目標をクリアし、次なるステージへ向かうという。

【写真】佐藤奈々子選手のバックポーズを含む美しいポージング

「やっと卒業できたなと思いました」
初優勝を決めた佐藤選手に感想を聞くと、開口一番にそう答えた。彼女は2018年から東京クラス別選手権に出場してきたが、これまでは準優勝が最高位。今年は「絶対に優勝するぞ!」と強い気持ちで臨むようにしたという。

決意の裏には、「東京選手権、日本選手権を目指していきたい」とさらに上を目指そうとする思いが詰まっていた。もともとフラメンコのコンクールに出場していた彼女は、ケガをしてしまい、競技から離れることとなる。ダイエット目的で始めた肉体づくりだが、明確な目標に飢えていた。その中で出会ったフィジーク競技。それは、彼女にとって運命の出会いと言っても過言ではなかった。

だが、IT関係の仕事をしている佐藤選手は、ハードワークのため夜遅くにトレーニングすることも少なくなかったようだ。ところが、新型コロナウイルスの影響で在宅ワークが中心となり、時間の有効活用ができるようになる。禍い転じて福と為すではないが、在宅ワークになったことで、トレーニング時間の管理が以前よりもできるようになっていった。

「本当は、もっとトレーニングしたかったんですけど、以前よりは時間を作れるようになりました」と週6回ジムへ通うことが可能に。より本気度が増したことで、もっと上の景色が見たくなったようだ。

今回の優勝で「東京クラス別」は卒業となったが、「毎年、この大会に出場する選手と顔を合わせる度に、心の中で“今年も無事に会えましたね”と話しかけています。大会ではライバルなんですけど、ここまでがんばってきた思いは一緒ですから」と佐藤選手。ライバルがいるからこそ、過酷なトレーニングを乗り越えることができるのだろう。

最後に大会を目指してトレーニングに励む選手へアドバイスを求めると、「人が決める順位にとらわれず、自分の中で決めたルールを設定してクリアするといいと思います。私は、自分が決めた体重で大会に出るようにしています。フィジークに計量はないですが、自分が決めた体重をクリアしないと『辞退します』くらいの思いで臨んでいます。自分の中でマイルールを決めると、長く続けられると思いますよ」とエールを送った。

次に佐藤選手が決めたマイルールは、どんな内容になるのだろうか。次のステージで活躍した折には、改めて聞いてみたい。

取材・文:松井孝夫 撮影:中島康介

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