筋肉美・健康美を競うボディコンテストの中でも、自由度の高いポージングなどのエンターテインメント性と出場者への手厚いサポートが人気の『Super Body Contest(SBC)』。その2022年度東京大会である『TOKYO 07』が8月21日(日)、東京・サンパール荒川にて開催され、カッコいいデニム姿を競う新カテゴリーの「SBC DENIM」では、LEGENDクラス (40歳~年齢無制限)で西澤浩一郎選手(53)が優勝を果たした。
【写真】まさに“イケオジ”西澤浩一郎選手のバキバキ筋肉ボディ
企業のIT事業部に勤務する西澤選手のコンテスト出場歴は約2年。もともと、子育てが一段落したことをきっかけに、「毎年ひとつ新しいことに挑戦しよう」と決め、48歳でフルマラソン、49歳でスパルタンレース、50歳でトライアスロンに挑んできた。
しかし、コロナ禍で上記のレースが次々と中止に。いわゆる“コロナ太り”に陥った西澤選手が、次に始めたのが筋トレだった。
「せっかくダイエットするなら、なるべく筋肉を残しながら痩せたい。その方法をウェブで探しながら筋トレを実践し、10㎏以上の減量に成功、その記念に軽い気持ちでコンテストに出場し、今に至ります」
昨年8月の東京大会では「TREND」部門でオーバーオール優勝にあたる「CHAMPION OF THE SHOW」を獲得。また今年の開幕戦である3月の千葉大会では「SBC」と「TREND」の2部門でクラス優勝と、着実にステップアップを続け、今大会では新カテゴリーの「DENIM」に勇躍、挑戦した。
DENIM部門挑戦にあたり、西澤選手が特にトレーニングを重ねたのが、実は「ヒップ」だったそう。
「ジーンズなので下半身は見えませんが、ヒップがキュッと上がっているとカッコいいのかなと思いました。それに僕の場合、年齢的にもお尻が垂れてくるんですよね。そこで、これまでまったくやってこなかったヒップアップのトレーニングを取り入れることにしました」
女性の間でブームとなっている「美尻トレ」も参考に、ブルガリアンスクワットやヒップスラストなどをメニューに追加。お尻の強化を図った。DENIM参戦にあたって新たにとり入れたものの中には「目線」もある。
「僕はこれまで、いつも観客のほうばかりを見てポージングをしていたんですね。でも、木下(智愛・SBCヘッドコーチ兼ディレクター)さんからアドバイスをいただき、今回はあえて横や上を向いたり、たまに審査員を見たりなど、目線も工夫してみました」
DENIM部門のポージングでは、スタイリッシュでカッコイイ雰囲気が求められる。もともとポージングに定評のある西澤選手だが、目線にニュアンスをつけたことで、より豊かな表現力を感じさせ、見る者を自身の世界に引き込むことに成功した。
今回はDENIMだけに集中し、自身3部門めのクラス優勝を獲得、気になるのは年末のFINALをどの部門で挑むかだが「どれかひとつに絞ったほうがいいのか、すべてにチャレンジするか、今は考え中。まだまだ課題は山積みですので、一つひとつ克服しながらFINALに臨みたいと思います」
SBCでの各部門日本一を決める年末のFINALで、西澤選手は昨年SBC、TRENDとも2位に終わっている。穏やかにして謙虚な言葉の裏に、宿る野心は並々でないはずだ。
取材:藤村幸代 撮影:田中郁衣
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執筆者:藤村幸代
スポーツとカラダづくりを中心にカルチャー、ライフ、教育など多分野で執筆、書籍構成・プロデュースを行っている。神奈川県横須賀市出身、三浦市在住
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