東京選手権優勝、日本クラス別選手権優勝、ジャパンオープン優勝、日本選手権2位など輝かしい実績を持ちながらも2018年の日本選手権を最後にステージから忽然と姿を消した女子フィジーク選手、大澤直子選手が劇的な復活を果たした。大澤選手といえば「筋肉」と「美」を絶妙なバランスで融合させた華麗なステージングに定評がある、日本の女子フィジークを代表するトップ選手の一人だ。
【写真】大澤直子選手の「筋肉」と「美」を融合した華麗なるステージング
「2018年の試合が私にとって不完全燃焼で終わっていたんです。気持ちもなんとなくモヤモヤしていて、また頑張れるようなら頑張りたいし、無理だったらそのままフェードアウトするし、といった状況でした。そして2019年の日本選手権を観戦して、『もう一度やりたい!』という気持ちになったんです」
しかしながら、翌2020年は新型コロナの影響で全試合が中止。復帰の機会を失った。
「2020年の自粛期間中から気持ちは復帰に向かっていました。そして昨年の2021年は、この状態でステージに立ってもまだ通用しないだろうと判断し、あえて出場しませんでした。そして、今年です。以前から、今年は試合に出ようとずっと思っていました」
復活の舞台に選んだのが8月21日に北九州市で開催された日本クラス別選手権大会。階級別の日本一を決めるこの大会に大澤選手が出場するのは実に8年ぶりのことになる。
「久々の減量になるので早めに仕上げようと思い、今年に入ってすぐに調整に入りました。やはり下手なコンディションではステージに立てないので、覚悟を決めて取り組んできました」
結果、4年前のコンディションをはるかに上回る仕上がりで舞台に上がり、見事に勝利。以前よりもハードに絞り込んだその肉体には、今回の復活までに注いだ情熱と強い意志があらわれていた。
「本番は10月9日の日本選手権です。今日はポージングにしても筋肉にしても改善したい部分があったので、それを日本選手権までに修正して、本番に臨みたいと思います」
取材・文:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩
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