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恐竜のような僧帽筋!ジュラシック木澤に憧れる高校生がボディビル初出場で初優勝「将来、同じステージで並んでみたいです」

片井蓮仁選手“筋肉の甲子園”第18回高校生男子ボディビル選手権大会が今年も開催された。7月30日、会場となった石川県文教会館には全国から67名もの高校生ボディビルダーが集結。その頂点に立ったのは、長野の高校に通う18歳、片井蓮仁(かたい・れんと)選手。中学3年生のときに「YouTubeででかいボディビルダーの人たち が筋トレしている動画を見て」トレーニングに開眼。高校生になってからは、部活には入らずに、学校が終わったら市営体育館のトレーニング室に直行するという生活に身を置いた。

【写真】片井蓮仁選手の恐竜のような僧帽筋上部

「コロナ禍だったので、『2時間』という使用時間の制限があったんです。僕が行っていたのは16時半から18時半の枠の2時間だったのですが、学校から急いで向かって17時半から始めたとしても、18時半までにはトレーニングを終えなければいけません。だから、できるだけ短いレスト(インターバル)でガンガンとセットをこなしていくようなトレーニングをしていました」

それほどマシン類が豊富にあるわけではないので、トレーニングはバーベルやダンベルなどの、いわゆる「フリーウエイト」の基本種目が中心。種目のやり方やトレーニングの進め方などは、YouTubeを参考に学習していった。

「例えば脚のトレーニングでスクワットの調子が悪すぎて全く挙げられない日は、そこで脚のトレーニングは切り上げて、あとはベンチプレスとデッドリフトのビッグ3だけやるということもあります。 これは他の部位のトレーニングでも同じなんですが、あまりにも重量が挙げられない日や、集中力が切れてしまった日は、そこでその部位のトレーニングはやめて、ビッグ3だけをやるようにしています」

自己ベストはベンチプレス115kg、スクワット135㎏、デッドリフト(床引き)175㎏。本人は「もともと筋力がないほうで、特にスクワットはめっちゃ弱いです」と謙遜するが、なかなかの数字である。

高校生ボディビル選手権には、今回が初出場にして初優勝。特に動画を参考にしたボディビルダーは“ジュラシック”木澤大祐選手(2021年日本男子ボディビル選手権2位)で「将来、同じステージで並んでみたいです」。その丸みを帯びた大きな僧帽筋上部は、まさにジュラシック(恐竜)のようでもあった。

「(今回の優勝で)自信がつきました。これからもボディビルはずっと続けていきたいです」

ボディビルに情熱を捧げた、そんな高校生の2023年の夏休み。生涯を通じて取り組める何かと10代のうちに出会えたというのは、とても幸福なことである。

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取材:藤本かずまさ  撮影:中島康介 

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