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事務職39歳の「ただ痩せる」だけではない「かっこいい身体」 バランスの良い筋肉で魅せる

清水恵選手学生時代から運動部などのスポーツ経験ほぼなし・ごくごく一般的な事務職の会社員の清水恵(しみず・めぐみ/39)選手は短期間で痩せるダイエットをするも「かっこいい身体ではなかった」と競技を始める以前を振り返る。しかし、ボディコンテストに出場するようになって、昨年は年齢、身長別の日本一を決めるオールジャパンマスターズフィットネスチャンピオンシップス・ボディフィットネス35歳以上160cm超級で4位などの活躍する選手へと変貌を遂げた。

【大会写真】清水恵選手の横から見ても丸いお尻

3カ月で10㎏減量もかっこいい身体にはなれなかった

2015年春に転職・引っ越し・結婚と大幅な生活の変化と仕事の多忙もあり、ライフサイクルが不規則で太ってしまった清水選手。以前、自衛隊の仕事で身体を動かして3カ月で10㎏痩せた経験があったことから、「また以前のように運動して身体を動かせば短期間でも痩せられる」と考えて、結婚式まで残り3カ月の2016年1月にスポーツジムへ入会。

「トレーニングとスポーツジムのスタジオプログラムでがむしゃらに身体を動かしたことにより、3カ月間で無事に10㎏瘦せることができました。このときは自己流で短期間で痩せたので、今考えるとかっこいい身体ではありませんでした」

目標の結婚式が終わってもスポーツジムで黙々とトレーニングをする清水選手を見て、ボディビルダーのトレーナーにベストボディ・ジャパン出場を勧められたという。

「人前で目立つのはあまり得意ではないので、大会出場については思いもしませんでした。大会出場を勧められても私はなかなか首を縦に振らずに猛烈に拒否していましたが、2017年7月に父親ががんで亡くなって心にぽっかり空いた穴を埋めるために、何かがむしゃらになれることに集中したいなと思い、2017年10月のベストボディ・ジャパン札幌大会へ出場したのが初出場になります」

トレーニングメニューは王道なものを黙々と

現在は、週6~7日、胸、背中、脚、肩、腕の5分割に分けて1回1時間~1時間30分程トレーニングをしている。競技者の中では2時間以上トレーニングをする選手も多いが、清水選手が長くても90分するのには理由がある。

「長くやると集中力と体力が続かないので、長くなりすぎないようにしています。やる部位やオン・オフ時期によっても1回あたりの時間は変わります。減量期はもう少し時間は長くして減量していきます。もう少し成長してほしい背中と肩は週2回やるようにしています。メニューは特別変わったものとかはなく、王道なものを黙々としています。しいて言うなら、元自衛官の経験から気迫に満ちた感じでトレーニングしているということでしょうか」

また、2019年に頸椎ヘルニアを発症し、トレーニングと生活に支障をきたした経験から、ケガをしないように注意を払ってトレーニングをしている。

2022年はがんの疑いがあり手術をすることになったので、1年間競技をお休み。大会出場は2年空いたことにより、以前よりは身体の成長が期待できたので、身体をしっかり仕上げて見栄えを良くし、評価を上げることに重点をおいたという。

「大会直前は今まで取り入れていなかった水抜き方法や浮腫まない食材を選択することで作戦が見事にはまったと思います。また、2022年に審査員資格を取得したことにより、審査員はどのように見ているのかということをより意識するようになりました。フィットネス競技は審美性が求められる競技ですのでとても大切なことかと思います」

週5日勤務でフルタイムの会社員の清水選手は、平日は職場にジムバッグを持参して仕事帰りにまっすぐジムへ行き、トレーニングをする。「仕事・家庭との両立はなかなか大変ですが、家族の理解もあり続けられています」と周りへの感謝を答えてくれた。

食事に関しては、「オフシーズンはついつい食べ過ぎてしまう傾向にありますが、オンシーズンは自分でもなかなかストイックな方だと思います」とメリハリをつけている清水選手。減量時のオススメ料理とは。

「電気圧力鍋で低温調理した鶏むね肉と自分でブレンドした雑穀米をよく食べています」

今年は今まで出場したことがない大会に挑戦するという清水選手。

「2019年JBBFに出場を始めてから毎年地方大会と地方ブロック大会とオールジャパンくらいしか出場していなかったので、今年は今まで出場したことがない大会にも臆せず出場していきたいと考えています。より進化できるように日々取り組んでいます。応援よろしくお願いします」

最後にご自身の経験から、ボディメイクには目標が大切なことだと教えてくれた。

「私自身、大会出場を意識しないと食べ過ぎてすぐに太ってしまうので、引っ込み思案でも大会など何か大きな目標をもって取り組まれたほうがより効果が高いと思います。一歩踏み出すことが大切です」

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取材:FITNESS LOVE編集部  撮影:中島康介 

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