「ケガでプロダンサーへの道を断念したことで、アイデンティティが全て崩壊して自信がなくなりました」
ベストボディ・ジャパンの公認講師であり、2022年には日本大会3位、大阪大会、神戸大会でグランプリ獲得の実績を誇る近原沙織(ちかはら・さおり/34)さんは、以前に自分の存在意義を失ってしまうほどの挫折を経験。そこからボディコンテストに出会い、「小さな成功体験」を積むことで次第に自信を取り戻していった。
ケガでプロの道を断念……アイデンティティが崩壊
近原さんがボディメイクを始めたのは2018年で、現在までで約5年ほど継続中だ。以前はプロのダンサーを目指してダンス漬けの日々を送っていたそう。
「もともとジャズダンスをやっていて、本気でプロを目指していました。毎日ダンス漬けの生活を送る中、あるとき靭帯をケガして踊れなくなってしまって。そこでかなりの挫折を経験しました」
「『自分の魅力』が何か全く分からなくなってしまったんです。アイデンティティが崩壊したというか。自己肯定感が一気にゼロになってしまいました」
その後、様々な職業を経験するも、イマイチのめり込めずに辞めてしまうという生活が続いた。そんな中、働いていたジムのトレーナーさんがベストボディ・ジャパンに出場していることを知って、勧められるがままに大会挑戦を決めた。
「初戦の大阪大会は4位でした。そこで負けてしまったことが悔しくて、気づいたらボディメイクを頑張るようになっていました」
そこから一気にベストボディ・ジャパンにのめり込んだ近原さん。コンテストに挑戦し始めたことで、次第に自信を取り戻せるようになったという。
「ダンスをしているときはステージで『みんな私を見て!』と思っているくらい自信満々でしたが、コンテストでも同じように思えています。やっぱり私はステージに立つことが好きで、『イケてる自分』を表現することが好きなんだって思いました」
「また、減量中にSNSで他の選手たちを見ると、みんな仕上がっていて、とても不安になるときもあります。でもその不安をかき消すようにトレーニングに打ち込むことで、本番のステージでは『私が絶対一番!』と自信を持って立つことができています」
一度失った自信を取り戻すのは「小さな成功体験」
一度は自分の存在意義を全て失うなど、どん底を経験した近原さん。「小さな成功体験」が徐々に近原さんの自信を取り戻していった。
「小さなことでもいいから、一つずつ成功体験を積み重ねることが重要です。例えば朝起きて散歩に行ってみる、とか。私もケガでダンスができなくなったときに、アイデンティティが全て崩壊するくらい落ち込みましたが、コンテストに挑戦して、その過程で小さな成功体験を積んでいくことで自信を取り戻し、どんどん自分のことを好きになっていきました」
「今年はベストボディ・ジャパンに復帰します。4月の京都大会が初戦なので、そこでグランプリ獲得目指して頑張ります!」
取材:FITNESS LOVE編集部 写真提供:近原沙織
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