8月3日(土)、東京都・かつしかシンフォニーヒルズで開催された『東京ボディビル選手権』で、岩崎有希(いわさき・ゆき/28)選手がビキニフィットネス35歳以下級で見事優勝を果たした。
今年の6月に開催された『神奈川オープン・フィットネス選手権』でも優勝に輝いていた岩崎選手。今大会終了後、「この東京選手権は、今年の一番の目標だったので嬉しいです」と満面の笑みを見せた。審査員票では2位に6ポイント差をつけており、身体の完成度もさることながら、美しいポージングやウォーキングが目を引いた。
6月からの2連戦を勝利で飾った岩崎選手には、夫でありボディビルダーの(岩崎)哲也さんの存在も大きい。哲也さんも今年の東京クラス別ボディビル選手権で2位入賞、日本クラシックボディビル選手権で5位入賞と活躍を続けるボディビルダーであり、良き理解者として二人三脚で競技に挑んでいる。お互いにアドバイスし合い、高め合う環境も岩崎選手の躍進の大きな要因だろう。
また、今大会に向けて岩崎選手は、ポージング練習に全てを注いできたと話した。「縫工筋(※)を出し続ける練習に毎日取り組みました。今回は出場者も多く、身長が低い私は一番初めにウォーキングをして、そこから2分程度待つ時間が発生するだろうと予測を立てたんです。なので2分間、縫工筋を出し続けられるように意識してきました」(※ほうこうきん:大腿部の前面に位置する筋肉)
ステージに立っている間は常に審査対象になるからと、他選手の一人ひとりのウォーキング時間にも筋肉を出し続けられるように意識し、さらにその具体的な時間を予測して練習に励む徹底ぶり。「ボディビルとは準備のスポーツ」とはよくぞ言ったもの。この周到な準備こそが岩崎選手の勝利の秘訣であり強さの源でもあるのだろう。
来年は、全国から強者たちが集うオールジャパン出場を目標にしている岩崎選手。「レベルの高い選手たちが多いですが、表現力をさらに伸ばして、強みを活かしながら戦っていきたい」と、新たなステージへの挑戦に向けた意気込みを見せた。
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介