本日9月28日(土)と29日(日)に岡山県・岡山芸術創造劇場で開催されている『JBBF ALL JAPAN FITNESS CHAMPIONSHIPS 2024』。28日は40歳以上のマスターズが、29日は年齢制限のない一般の部が行われ、全国から好成績を残してきた選手たちが一堂に介し、階級別の日本一を決める。
【写真】「背中が広い!」小竹弘宣選手の細いウエストから広がる広背筋
29日のメンズフィジーク176㎝以下級に出場し、「表彰台を狙う」と宣言したのは、8月3日(土)に開催された『JBBF東京ボディビル選手権』のメンズフィジーク176㎝以下級優勝の小竹弘宣(こたけ・ひろのり/29)選手。小竹選手は7月18日(木)の『SPORTEC CUP2024』メンズフィジークでも2位と好成績を残しており、昨年10位に終わったオールジャパンでの今年の活躍が期待される。
前述したSPORTEC CUPはオールジャパンや東京ボディビル選手権と違い身長別に分かれておらず、高身長でも低身長でも、体重何㎏でも関係なく同じステージに上がって競いあうオーバーオール審査。優勝者には国際大会への出場権が与えられるハイレベルな戦いで、優勝した穴見一佐(あなみ・かずさ)選手に次ぎ2位に入った小竹選手。この結果が弾みになったと語った。
「最低でも表彰台という目標を掲げてはいたものの、2位という結果を頂き、さらに国際大会優勝の経験もある穴見選手の横に並べたことはいい経験になりました。昨年は決勝6人にも残れなかった大会ですからね」
大会後、ボディビルで世界選手権優勝、日本選手権9連覇という偉大な結果を残した鈴木雅(すずき・まさし)さんに「小竹君、良かったよ」と褒めてもらえたと話してくれた。小竹選手にとって鈴木さんは、フィジーク競技を志して一番初めに知った有名選手だったとのことで、結果だけでなくレジェンドからのうれしいフィードバックが励みになったという。
さらに、メンズフィジークで世界選手権優勝の経験を持ち、現在はIFBB PRO選手として活躍する寺島遼(てらしま・りょう)選手を師匠と慕い、いつもアドバイスや励ましを受け、合同トレーニングをすることもあるのだという。身近に世界を知る2名のチャンピオンがいる環境で「最強の2人に最高のモチベーションを頂いています」と語った。
SPORTEC CUP2位、東京選手権優勝と波に乗る小竹選手。だが、オールジャパンは甘くない。前年のオールジャパンの同階級優勝者であり、階級関係なく真の日本一を決める『JBBFグランドチャンピオンシップス(通称グラチャン)』で2連覇を果たしている伊吹主税(いぶき・ちから)選手を始め、昨年6位の山本晴也(やまもと・はるや)選手など、今年のオールジャパンには実力者が名を連ねている。
この牙城を崩すために、小竹選手が自身の弱点として改善を狙っている部位は「ミッドセクション」。
「(鈴木)雅さんにもスポルテック後に言われたのですが、ミッドセクションの一つひとつのパーツが弱いと。一個一個の腹筋のブロックを厚く、大きくして腹部に厚みを持たせる必要がある。高重量で腹筋を鍛えたりと、特に強化しているポイントです」
オールジャパンに向けては「昨年は10位だったので、今年こそはメダルをかけたい。競技歴6年目ですからね(笑)」と闘志を燃やす小竹選手。目標である3位以内に食い込むことができるか。
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
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取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介